■序盤はチュートリアル的で易しいが、中盤から難易度上昇

 さっそくプレイしてみる。序盤の難易度は高くなく、まずは基本的な操作を会得していくといったところだろうか。

 はっくんがジャンプできる高さが1.5ブロックというのが絶妙な高さで、0.5ブロックの高さが足りず届かないということが結構ある。そこで息子が「そこで持ち上げれば届くよ」とアドバイスをくれる。

 そう、はっくんは、ブロックを吸い込んで吐き出すときに、0.5ブロック分だけ持ち上げることができるのだ。筆者は「1.5ブロック分の高さの感覚」をつかむのがいまいち苦手で、そこは小学生ゲーマーの息子のほうが勘が鋭い。

 それ以外にも、息子のアドバイスでクリア方法に気づかされたりしながらもなんとかステージ3-10までクリア。

 ステージ4から中盤となるのだが、ここから急に難しくなる。最初に苦しいと感じさせられたのは、4-2である。ここは斜めに移動する黄色ブロックからうまく色を吸い取り、それを他の場所からブロックに注入することによって、ゴールまでの足場を作らなければならない面。

 クリアまでの道筋は見えるのだが、高度な操作テクニックが要求され、なかなか思うような位置にブロックを誘導できない。この面だけで1時間ぐらいは格闘したような気がするが、なんとかクリア。

 それ以降もブロックやツボに化けている「ぶろくん」や「つぼくん」などのお邪魔キャラをうまく利用したり、ガラスの板を「ろっくん」を使って割ったり、「まっくん」をツボの色を切り替えるスイッチの上に落としたりなど、ステージが進むにつれギミックが増え、どんどんパズル要素が強くなっていく。さらに加えて、高度なアクション性も要求される。

「落下しながらブロックから色を吸ってその色を捨て、ブロックを吸い込んで別のブロックの上に着地」といった、わからない人にはまったく意味不明な操作テクニックが要求されるのだ。

 また、何度も書いているように、はっくんは1.5ブロック分の高さまでしか上がれないので、落ちてしまうと上がれずに「詰み」となってしまうステージも多く、何度となくやり直しを強いられた。だが、なぜか苦にならず「絶対クリアしてやる」という気持ちにさせてくれる不思議な魅力のある作品である。

 本当は全100ステージをクリアしてレポートを書きたいところだったが、さすがにそこまでやるとなると終わりが見えないので、今回は時間的都合でステージ4-10のクリアまでとなったが、パズルを解いてクリアに至ったときの達成感は、やはりパズルゲームならではの快感だろう。

 今後もこつこつプレイしてクリアを目指していきたい。

 だが、それ以上にプレイして驚かされたのが、息子の頭脳である。

 私がクリア方法すら分からず悪戦苦闘しているところを「ここから色を吸って0.5ブロック上げて色を注入して、今度はこのブロックを吸ってそのブロックの上に上がって……」と的確なアドバイスを出す。「ああ、そうか」と気づかされること多数。

 大人の凝り固まった脳みそより、むしろ小学生の柔軟な頭脳のほうがこういったパズルゲームには向いているのだろうか。幼少期はファミコン実機で『ボンバーマン』や『ピンボール』などで遊んでいたものの、最近はやはり最新ゲームのみ遊ぶ息子だが、「スーファミのゲームにしてはすごくよくできている」「仕掛けが面白くて、なかなか解けないとイライラすることもあるけど、解けたときがとても気持ちいい」となかなか高評価なよう。操作も非常に単純なため、ゲームに不慣れな低学年でも楽しめそうなタイトルかもしれない。

 以上、簡単ではあるがプレイの報告とさせてもらいたい。

 一言でいえば「クリアした時の爽快感がハンパない」ということだが、この一言では本当の面白さは語り尽くせないほど魅力に溢れたパズルゲームである。

 パズルが苦手な人にはヒントもあるという親切設計になっており、Nintendo Switch Onlineならではの途中セーブや巻き戻しといった機能も使える。抵抗がない人はぜひプレイして独特の世界を味わってみてほしい。

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