「え、生きてたの?」死亡したのになぜか完全復活…名作漫画&アニメキャラたちの身にいったい何が起こったのか?の画像
「宇宙戦艦ヤマト 放送50周年記念上映会」キービジュアル (C)東北新社/著作総監修 西﨑彰司

 漫画やアニメで「衝撃的な展開」といえば、メインキャラクターが死に、物語から退場してしまうことだろう。作中で明らかに命を落とす瞬間が描かれると、とてつもない絶望感に襲われてしまう。

 しかし一方で、確実な死亡シーンが描かれていたにも関わらず、のちにそのキャラが「実は生きていた」と再登場することも少なくない。つい「絶対死んでたじゃん……」とツッコんでしまいたくもなるが、頼もしい仲間の再登場は素直に嬉しいものだ。

※本記事には各作品の内容を含みます

 

■衝撃的な死亡からまさかの復活を遂げたキャラ

 たとえば、『週刊少年ジャンプ』に連載されていた、荒木飛呂彦氏による『ジョジョの奇妙な冒険』の第3部『スターダストクルセイダース』に登場したモハメド・アヴドゥルもそうしたキャラの一人。彼はエジプト出身の占い師のスタンド使いで、主人公・空条承太郎らとエジプトへ向かう序盤から登場するメインメンバーだ。

 しかしその道中、敵スタンド使いのホル・ホースとJ・ガイルからの攻撃を受け、ひたいの真ん中を撃ち抜かれて死亡してしまう。コマには「ボゴォ」という効果音が描かれ、確実に脳を撃ち抜かれたような量の出血が描かれていた。

 アヴドゥルの死を無駄にはしないと、同じくスタンド攻撃を受けていたジャン=ピエール・ポルナレフと花京院典明は見事敵を撃退。承太郎の祖父・ジョセフ・ジョースターによるとアヴドゥルの遺体は埋葬されたとのことだった。

 しかし確実に死んだと思われたアヴドゥルだったが、相手の願いを土に投影して実体化・操作するというスタンド、審判(ジャッジメント)戦にてまさかの復活。アヴドゥルは実は、J・ガイルのスタンドに背中を刺された際に体制を崩し、ひたいを貫通したかに見えた弾丸は少しかすめただけであったという。彼が生きていることはポルナレフ以外のメンバーは知っていたとのことなので、少々ひどい仕打ちのようにも思えるが……。

 ほか、『ジョジョ』では第2部『戦闘潮流』のルドル・フォン・シュトロハイムや第3部のラストバトルでのジョセフ・ジョースターにも絶対死んだと思われるような描写があったが、彼らも見事に生還を果たす。胸が熱くなる復活劇はやはり見どころの一つだ。

 同じく、確実に死んでいるように見えて復活した例では、和月伸宏氏の『るろうに剣心ー明治剣客浪漫譚ー』のヒロイン・神谷薫もそうだろう。

 物語の後半で、剣心の妻だった雪代巴の弟・雪代縁が剣心への復讐として神谷道場を襲撃するシーンがある。見開きページでは目を見開いたまま胸に刀を突き刺され絶命する薫の衝撃的な姿が描かれた。

 その後剣心は、すっかり薫が死んだと思い、廃人と化してしまう。これは実は、薫にそっくりな人形で死を装ったもの。縁の目論見通り、剣心にとって効果はてきめんだったようだ。

 『魁!!男塾』に『キン肉マン』など強キャラの死からの復活劇は胸が熱くなる感動的展開だが、ヒロインの復活というのは『ジャンプ』でも珍しいパターンかもしれない。

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