■本物の「超特級」五条や宿儺には敵わないのか?

 現代の特級呪術師を超える実力を有しているのは間違いない羂索。さすが全ての黒幕にして元凶といったところだが、そんな彼でも敵わないだろう存在はいる。五条と宿儺だ。

 まず五条に関しては、渋谷事変発生時に獄門疆を使用して彼を封印するのが目的に据えられており、倒すことなど初めから考えていなかった。事実面と向かって「君強過ぎるんだよ 私の目的に邪魔なの」と発言していることから、特級の中でもとびぬけた実力であると認識しているのは間違いない。

 加えて、封印が解かれた後真っ先に自らのもとへ向かってきた五条に対しては「マジでどうなってんだよ君は」と驚愕の言葉を漏らし、戦闘に突入しかけた時には冷や汗までかいていた。

 とどめとばかりに、作者の芥見下々氏も公式ファンブックにて「(羂索は五条を)単純に、殺せないです」と説明しているなど、完全に実力は五条が上の扱いになっているのだ。

 そして宿儺については、死滅回游にて登場した過去の術師・鹿紫雲一から最強の術師は誰かと問われ、羂索は「宿儺だ」と断言している。宿儺は最終的に五条を倒してもいるし、名実ともに彼が最強であるのは疑いようがない。

 術師としての技量の面でも、自身と同じ閉じない領域展開を可能とする点や呪術戦における卓越した技術、呪力総量などを含め、宿儺が羂索の格上であることは確実だろう。

 これまで見てきたように、羂索の実力も相当ではあるのだが、やはり「天上天下唯我独尊コンビ」はただただ強すぎるのだ。

 

 作中で発生したほぼすべての元凶たる羂索は、1000年という長きにわたる時の中での飽くなき研鑽と執念で、特級をも超える実力を有しているのは確定といえる。

 連載は終了したが、今後まだ明かされていない部分の説明がなされるのも願うばかりだ。

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