特級超えは間違いなし…五条や宿儺との実力差は?『呪術廻戦』すべての黒幕・偽夏油(羂索)の実力は結局どの程度だったのかの画像
アニメ『呪術廻戦』©芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

 漫画『呪術廻戦』にて発生した事件の裏で手を引いていた黒幕ともいえる夏油傑。その裏に隠された真実は、両面宿儺と同じ1000年前の術師・羂索が夏油の体を操り暗躍していたというものだった。

 作中では戦闘シーンこそ描かれたものの、回数は多くなく宿儺や五条悟らとの正面きっての戦闘もなかったため、その実力をあやふやに感じる人も多いのではないだろうか?

 そこで今回は、作中のすべての元凶ともいえる偽夏油こと羂索の実力について掘り下げていこう。

■実力は特級確定!?九十九&脹相との2対1の戦いで勝利

 羂索が前線に乗り出してきた初めてのエピソードは、「渋谷事変」である。ここでは五条を獄門疆に封印しなければならず、夏油の体を利用する必要があったために登場したが、本格的な戦闘が描かれたのは「死滅回游」以降のことだ。

 日本国民すべてを呪力へと変換し巨大な呪霊を生み出すため、羂索は天元を狙って東京高専へと侵入したわけだが、この際4人の特級呪術師の一人・九十九由基と呪胎九相図の長男である脹相を相手取っての戦闘を繰り広げることになった。

 相手が特級呪術師と1級相当の実力者というだけあってかなり苦戦していた羂索。しかし後述する閉じない領域展開、そして夏油の術式である呪霊操術の‟極ノ番 うずまき”を極小の状態で発動し、九十九の腹部に風穴を開けてみせた。

 すでに瀕死の状態だった脹相は天元らの手によって戦線を離脱しており、残された九十九は特級の意地を見せて自らの術式によりブラックホールを発動。薨星宮を崩壊させるほどの威力での自爆攻撃を敢行したのだが、羂索は虎杖香織の「反重力機構(アンチグラビティシステム)」によって生き延びていた。

 ただでさえ実力者2人を相手にしながら、天元も結界の解体に力を貸していたため、実質3対1の状態で戦闘を行っていた羂索だが、持ち前の機転と呪術センスにより生き残って目的を果たしたのだ。

 この結果から、実力としては文句なしに特級といえるだろうし、実際に特級である九十九をくだしていることからそれ以上といってもいいかもしれない。

■閉じない領域展開ができるのは羂索と宿儺だけ

『呪術廻戦』における術師の実力を測る1つの要素が「領域展開」だ。自らの心象風景にあたる生得領域を結界によって具現化する、呪術戦における極致ともいえる戦闘技術である。

「現代最強」たる五条、同じく特級の乙骨憂太や秤金次など、一定以上の実力者はたいてい身に着けており、もちろん羂索も「胎蔵遍野(たいぞうへんや)」という名の領域展開をおこなえる。

 過去に体を操っていたであろう香織の反重力機構を術式に付与できる、心象風景は夏油本人のものではないか……などいろいろと気になる部分はあるが、それらはまた別の話だ。

 何よりも注目すべきは、領域を‟閉じずに”展開できる点だ。本来は結界の中に相手を閉じ込める形で発動する領域を、閉じることなく展開できるのは、「キャンバスを用いず空に絵を描くに等しい 正に神業」と作中で解説されるほど超絶的な技巧である。

 作中でこれを可能としたのは、羂索以外には‟呪いの王”たる宿儺のみであり、自他ともに認める天賦の才を持つ五条ですら使えていない。それを考えると、羂索の呪術の技巧は特級を超えた「超特級」といえるレベルと評しても過言ではないだろう。

 また、羂索は宿儺とは異なり1000年前の平安の世から自らの術式によって絶えず生きている。知己らしき天元も平安当時は扱えなかったとしているため、数百年単位の研鑽の結果成し遂げたのだろう。

 もっとも、こうした努力や作中での暗躍もすべて、公式のキャラ紹介にあったように「人間もっとなんかできるはずだろ!!という果てなき情熱」から生まれているのだろうが……。

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