ZZガンダム、インパルスガンダム、ミーティアも…歴代『ガンダム』ドッキングシーンがカッコ良すぎる「合体モビルスーツ」の画像
バンダイのプラモデル『HGUC 1/144 ZZガンダム (機動戦士ZZガンダム)』

 ド派手な描写や胸踊るBGMが視聴者を画面に釘付けにする、ロボットアニメの醍醐味「合体」演出。合体シーンはいくつになっても変わらぬ興奮を与えてくれるが、ロボットアニメとして最大の知名度を誇る『ガンダム』シリーズにおいては、実は意外とレアな演出である。

 アムロ・レイが主人公の初代『機動戦士ガンダム』では、コア・ファイターと、上半身のAパーツ・下半身のBパーツが空中合体でガンダムになるシーンや、ガンダム投下後のGアーマーがA・Bパーツとドッキングするモーションなどが挙げられるが、機械的な描写も細かく、カッコ良かったことが印象に残っている。

 今回は、そんな『ガンダム』シリーズで稀に見られた合体演出に注目し、機体のカッコ良さや合体モーションに思わず惚れ惚れしたモビルスーツ(MS)について、いくつか厳選して振り返っていこう。

■合体により目覚める剛腕のMS

 まずは『機動戦士ガンダムZZ』から、「ZZガンダム」初登場時の合体シーンを見ていこう。

 第11話「始動!ダブルゼータ」で初登場したZZガンダムは、前述した「ガンダム」と同様の「コア・ブロック・システム」が採用されており、コア・ファイター、コア・トップ、コア・ベースの3機の合体によって、その勇ましき全貌が明らかになる。

 マシュマー・セロの追撃により窮地に陥る、コア・ファイター搭乗のジュドー・アーシタ。コア・ベース搭乗のルー・ルカの指示により、困惑しながらもコックピット内の赤いレバーを引くと、各機相対速度を合わせながら変形・合体していくのである。

 MSのコックピット部分となるコア・ファイターは機体を折りたたませコンパクトに、コア・ベースは折りたたまれていた脚部を回転させながら展開、コア・トップから頭部が露出しVアンテナを展開させ、最後に決めポーズでフィニッシュする。

 各機の緻密な変形モーションや、丁寧な作画による機体の光沢など、ZZガンダムのド派手な合体演出はいつ見ても圧巻である。より細かなところを突き詰めるならば、この合体シークエンス中に聞こえる独特の電子音は、過ぎ去りし時代の趣を感じられるようでつい何度も聞きたくなってしまう。

■コックピット内の繊細な描写を描いてこその「合体」

 コア・ブロック・システムに類似した機体として、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場するインパルスガンダムの合体も紹介しておきたい。

 主人公のシン・アスカが搭乗する戦闘機のコアスプレンダーを筆頭に、チェストフライヤー・レッグフライヤーが合体することでMSが誕生する。加えて本機は、バックパックのシルエットフライヤーの種類によってもその姿を変え、1機で近・中・遠距離戦どの戦局にも対応可能という万能な機体なのである。

 そんなインパルスガンダムが初登場する第1話「怒れる瞳」では、近距離戦特化のソードインパルスガンダムが戦場に降り立つ。

 コアスプレンダーが2つのミサイルランチャーをパージするとコンパクトに折りたたまれ、赤いセンサーによって引き合うように各種フライヤーと合体していく。この時コアスプレンダーのコックピット内で、シンがモニターを見ながら静かにレバーを引き、ゆっくりとドッキングしていく描写が、ド派手な演出の中でも慎重に合体をするという繊細さをリアルに表している。

 ソードシルエットとのドッキングをもって合体が完了するとフェイズシフト装甲が鮮やかに色づき、エクスカリバーレーザー対艦刀を振り下ろしながら着地するこの一連の流れはいつ見ても圧巻だ。

 作中何度もこの合体シークエンスを繰り返し、戦局によって姿を変え躍動するインパルスガンダムには、放送当時いつもワクワクさせられたものである。

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