『ガラスの仮面』野際陽子に『ヤッターマン』生瀬勝久も…目つきやシワまでアニメそのもの! “個性的な漫画キャラ”を再現した名優たちの画像
『ガラスの仮面』第41巻(プロダクションベルスタジオ)

 私たちはリアルで見たものがあまりにも美しかったりすると、「まるで絵から出てきたみたい!」と、つい口にしてしまうことがある。それは映画やドラマの世界でも同じだ。とくに漫画実写化作品においてキャラクターがあまりにも原作に忠実だと「まるで漫画そのもの!」と驚いてしまうことがある。

 そこで今回は往年の名優が演じた、あまりにも原作漫画に似ているインパクトのあるキャラクターを紹介したい。

■激似すぎて感嘆…『ガラスの仮面』野際陽子さんが演じた月影千草

 1975年から『花とゆめ』(白泉社)にて連載が開始された美内すずえさんによる『ガラスの仮面』。本作は1997年よりテレビ朝日系列で実写ドラマ化された。

 主人公の北島マヤを演じた安達祐実さんの演技力も素晴らしかったが、なんといってもインパクトを残したのが、野際陽子さん演じるマヤの師匠・月影千草だろう。

 千草は顔半分に傷を負い、マヤを厳しく指導する往年の名女優である。ドラマで野際さんはそのビジュアルを見事に再現。顔の半分を隠したヘアスタイルはウィッグなどで調整しているのだろうが、野際さんの表情はシワ一つにおいても千草そのものに見えるのである。

 原作での千草は、天才少女・マヤをも超えるほどの演技力を持つ伝説の女優として描かれている。実際、野際さんも俳優界で実力を備えた名優であり、その外見と内面が千草にぴったりと重なっていた。

■見た目のインパクトも凄い!『あしたのジョー』丹下段平役を演じた香川照之さん

 原作:高森朝雄(梶原一騎)さん・作画:ちばてつやさんによる『あしたのジョー』は、昭和を代表するボクシング漫画だ。実写映画は過去に2度作られているが、2011年版でジョーにボクシングをたたき込んだトレーナー・丹下段平を演じたのが、香川照之さんだ。

 段平といえば、片目に眼帯をし、顔には傷があって出っ歯というインパクトのあるキャラクターだ。実写化したらコミカルになるのではと思いきや、香川さんは特殊メイクにて自然かつリアルに変身している。撮影では使い捨ての特殊マスクが30個以上制作され、出っ歯や胸毛、二の腕の体毛まで2時間以上をかけて丁寧に装備したというから驚きだ。 

 しかし特殊メイクが凄いだけではない。香川さんは昔、後楽園ホールに通いつめ、当時は1日に15時間ほどボクシングのことを考えていたというボクシングマニアだったという。

 その経験もあってか、香川さんの演じる段平は違和感がなく、ボクシングに命を懸けて向き合う姿が生き生きと描写されている。撮影ではかの有名な「立つんだ、ジョー!」というセリフで助監督が泣いていたというのだから、その神がかった演技はまさに本物だったのだろう。

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