NHKのEテレで放送されている原作・尼子騒兵衛氏による人気アニメの『忍たま乱太郎』。12月20日に『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』が公開され、話題を呼んでいる。
『忍たま乱太郎』は我が家の子どもたちも大好きな作品だ。高校1年生の長女にいたっては小学2年生の次女が見ているのを機に「久しぶりにハマった」と言っているほどである。
そんな老若男女問わず人気の『忍たま』だが、本作には数々の魅力的なキャラクターが登場しており、主人公・猪名寺乱太郎よりもはるかに高い戦闘力を誇るキャラも多くいる。
そこで今回は、『忍たま』世界において、一見ちょっと頼りなさそうだけど実は戦闘力が強く視聴者を驚かせたキャラを振り返ってみよう。
■子どもたちも大好きな女装姿!元戦忍で戦術を担当する山田伝蔵
まずは、忍術学園の教師である山田伝蔵(以下:山田先生)を紹介したい。
元戦忍の山田先生はドクタケ忍者隊などとの戦闘においても指示を出し、策士であることをうかがわせる描写が多い。学園では実技担当のため、忍としての能力がかなり高いところも想像させてくれる。忍術学園の教師たちはみんなかなり強いが、なかでも一目置かれているのがこの山田先生だ。
トレードマークの眉毛と髭のおかげで風格もあり、厳しさとユーモアを兼ね備えた忍術学園になくてはならない存在といえるだろう。
ただ、ちょっと頼りなく見えるのが、彼がたびたび披露する変装のときではないだろうか。“伝子”と名乗り自信満々に変装する山田先生だが、その姿は正直完璧とは言えない。立派な髭が、なぜか変装時には無精髭に変わっているのも謎に面白い。ただ、その奇妙な姿には敵対勢力もビビること間違いなしで、なおかつ子どもたちを楽しませてくれている。
ちなみに『忍たま乱太郎 アニメーション設定画集』(玄光社)では、キャラクターのイラストとともにその特徴が書き込まれているのだが、山田先生自体は息子・利吉や土井先生と一緒に扱われているのに対して、伝子だけはまるっと1ページを使って紹介されている。もはや、山田先生より伝子のほうが主要キャラ扱いなのかもしれない。
■ただのトラブルメーカーではない! 忍術学園の創設者で学園長の大川平次渦正
忍術学園の創設者で学園長でもあるのが、「忍者の心はガッツ」を呈することで有名な大川平次渦正(以下:学園長)だ。普段は飄々としたおじいちゃんで、忍犬・ヘムヘムと一緒に行動していることが多い。
一見ほんわかとした学園長だが、若いころには天才忍者と謳われていたらしく、一応各地から尊厳を集めているようだ。だが、急な思いつきでイベントを開催するなど、実はちょっと困ったトラブルメーカーでもある。
若い頃の天才忍者ぶりを目にすることができないため、どれほどの実力なのかは定かではないが、「忍術の心の段」のエピソードでは、部屋で筆に集中している折、授業の一環で外から手裏剣が流れ込んだのを咄嗟にかわし、焙烙火矢(ほうろくひや)を手足を使ってつかみ取るという離れ業を披露している(ちなみに爆破しても無事なのがさらにスゴい)。
忍者としても優秀な山田先生や土井先生などの教師たちを束ねる存在でもある学園長は、もはや“生きた伝説”。若いころの姿を見てみたいものだ。