12月6日、全世界出荷、ダウンロード販売本数が200万本を突破したと発表されたHD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』(以降、ドラクエ3)。ドラクエシリーズの中でも屈指の名作との呼び声も高い『ドラクエ3』の最新リメイク作は大ヒットを記録している。
同作は1988年にファミコンで発売されて以来、何度かリメイクされてきた。過去とくに評判が高かったリメイク版といえば、1996年に発売されたスーパーファミコン版と、2000年に発売されたゲームボーイカラー版だろう。
このふたつのリメイク版には「すごろく場」と呼ばれる娯楽施設が実装されていたのをご存知だろうか。いわゆるボードゲーム的なお楽しみ要素として好評だったものの、今回のHD-2D版には実装されず、残念に感じたファンも多いかもしれない。
運要素の強い理不尽さもありながら、貴重な報酬がゲットできるとあって、冒険そっちのけでハマったプレイヤーも少なくないはず。そこで今回は、かつてのリメイク版『ドラクエ3』の人気コンテンツだったすごろく場の魅力を振り返っていきたい。
■運要素満載のコンテンツ「すごろく場」の基本仕様とは?
リメイク版『ドラクエ3』にあった「すごろく場」は、世界各地に5か所用意されており、1~4番目のすごろく場はエンディングを見るまでに立ち寄ることができ、5つ目は裏ダンジョンの隠しボス「しんりゅう」を規定ターン数以内に倒すことで開放される。
すごろくをプレイするためには、タンスの中やモンスターのドロップ品で得られる「すごろく券」が1枚必要となる。クリアするまではモンスタードロップを含めて多めに入手できるので、枯渇することは少なかった。
しかしクリア後に挑戦できるすごろく場は難易度が高く、これをクリアするにはすごろくを何度でもプレイ可能となる「ゴールドパス」が必須となるレベル。このゴールドパスは、ちいさなメダルを100枚持って行くことでゲットできるレアアイテムだ。
すごろく場では難易度に応じてサイコロを振れる回数が決まっており、止まったマスの効果によって多少回数が増減する。規定回数以内にゴールできなかった場合は、サイコロを振る回数が尽きた時点で強制終了となる。
特にサイコロの残り回数が重要になるのはゴール前だ。『ドラクエ3』のすごろく場はゴールマスにピッタリの目を出して止まらなければクリアとならない。ゴールを超えてしまうサイコロの目が出ると、その数の分、来た道を戻ることになり、ピッタリの出目を出さない限り、それを繰り返すことになる。
そうこうしているうちに、サイコロを振る回数が足りなくなってしまうのだ。
■理不尽すぎる脅威のモンスター出現
すごろく場は、ゴールまでの道のりも決して平坦ではない。止まったマスによってはモンスターも出現し、それも主人公のレベルに応じたモンスターが出現するのだ。
しかも、いつも4人パーティで戦っているモンスターと1人で戦うことになり、当然ながらHPが0になってしまえば、その場で強制終了となる。
さらに理不尽なのは、モンスターによっては即死呪文の「ザキ」や、『ドラクエ』ではほぼ戦闘不能を意味する状態異常「まひ」を起こす「やきつく息」を使ってくることだ。プレイヤー側は1人なので、これらの状態異常をくらった瞬間、すごろくは強制終了になるのだ。
そして最もプレイヤーを苦しめるのは「落とし穴」マスだろう。かなりの数の落とし穴がすごろく内に配置されており、下の階層がない場合に落下すると、その挑戦は終了となる。
落とし穴のワナは、止まったときの落とし穴マスだけでなく、草原や森のマスに停止した際に足元を調べたときにも落とし穴を発見し、落下する危険性がある。とはいえレアなアイテムを見つける可能性もあるため、足元を調べるかどうかはプレイヤーの判断次第なのだ。