■軽やかに跳ぶ姿に視聴者も驚愕…『仮面ライダーフォーゼ』福士蒼汰

 特撮作品といえば、1971年から放送がはじまり、令和の今もなお人気を誇る『仮面ライダー』シリーズも忘れるわけにはいかない。シリーズのなかで俳優の意外な特技が披露されたのが、2011年より放送された『仮面ライダーフォーゼ』だ。

 “宇宙”をテーマとしたうえで、初の学園青春ドラマを組み込んだ一風変わった作風が特徴の本作。作中、自身の“特技”を披露し視聴者を驚かせたのが、主人公・如月弦太朗を演じた福士蒼汰さんだ。

 本作ではリーゼントと黒の短ラン、ボンタンという昭和の不良を彷彿とさせる個性的なビジュアルで登場した福士さん。肝心の特技が飛び出すのが、第39話「学・園・法・度」におけるワンシーンだ。

 作中では生徒会風紀委員と弦太朗たちの激しいバトルが繰り広げられるのだが、そのなかで弦太朗は「ダブルダッチ」で勝負を挑むことに。ダブルダッチとは2本の縄を使って跳ぶ縄跳びのことで、向かい合った二人の回し手が操る縄を跳び手がさまざまな技を交え跳んでいく種目である。

 見かけよりもかなり高度なダブルダッチだが、なんと福士さんは自ら跳び手として2本の縄に挑み、数々のアクロバットな技を披露。実は福士さん、高校時代に“ダブルダッチ部”に入っていた経歴があり、スタントなどの代役もなしで撮影に挑んだという。

 弦太朗が唐突にダブルダッチに挑む展開もさることながら、演じる福士さんが経験を存分に活かし軽やかに跳ぶシーンはインパクト大であった。

 

 こうして振り返ってみると、誰しもが知る名俳優たちが自身の持つ「特技」を、出演作で発揮するケースは意外と珍しいかもしれない。

 今回紹介した俳優たちの特技は、どれもこれもドラマや映画の展開やテーマ性と実に噛み合っており、内容やクオリティはもちろん、作品との親和性の高さにも驚かされてしまう。

 彼らの貴重なこれらのシーンを、この機会に見返してみてはいかがだろうか?

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