みなさんは「アニソン」がお好きだろうか。わたくし住岡（３０歳・女）は３歳のころからアニメが大好きで、めちゃくちゃ好きだ。アニソン特有のブチ上がる感じがたまらない。
しかしながら、カラオケという場に限っては、アニソンが大嫌いだ。なぜなら「音痴」だからだ。音痴にアニソンは難しすぎる。過去に、アニメ好きで集まった合コンで『おジャ魔女カーニバル!!』を歌って、下手すぎて全員を共感性羞恥で震えさせてしまった経験もある。
そして今年３０歳を迎え、ふと湧いてきた思い――「本当は私だって気持ちよくアニソンを歌ってみたい！」そんな欲求が抑えきれなくなってきた。そこで、３０歳を迎えた記念に、「アニソン専門のボイストレーニング」の門をたたくことを決意。これまで多くの生徒を指導してきた「よーこてんてー」さんに指導していただき、どこまで音痴を改善できるか、挑戦することにした。
前回は、私が音痴である理由が明らかとなり、ペットボトルのトレーニングによって、喉を開き、音程を意識することに成功した。さて、今回はいよいよ「中級編」のレッスンに突入だ！
■自分の地声と音色を合わせよう！
初級のトレーニングによって、ようやく喉が柔らかくなってきたところで、次のステップへ。
よーこてんてー「住岡さんって、モノマネは得意ですか？」
住岡「モノマネ!? あんまりやったことないですね……」
よーこてんてー「実はモノマネで、自分の『声タイプ』が分かるんです。やってみましょう！」
住岡「なにそれ楽しそう、やってみたい～！」
「モノマネ声タイプ」診断では、牛、狼、フクロウ、中型犬、サル、羊の６種類の鳴き声を演じることで、声の質を判断するという。てっきり「のはらしんのすけ」とか「スティッチ」とか、女のモノマネ三種の神器をやらされるかと思っていたら、動物だった。
言われるがまま、動物の鳴き声を見よう見まねで「モォ～」とか「キィ！」とか「ワン！」とか、マネしてみる。
レッスンを重ねるうちに、ボイストレーニングに対する緊張感も解れ、だんだん恥もなくなってきた。「渾身の動物モノマネを人前で披露する」という人生であんまりない機会だったが、全力でいけた。普通に楽しい。今度おもむろに友人に見せてみよう。
よーこてんてー「実際やってみるとどうでしたか？」
住岡「牛はやりやすかったですけど、サルとかはやりにくかったですね」
よーこてんてー「ということは、牛タイプの住岡さんは、ふくよかな“低音地声”が得意なタイプのようですね。対してサルがやりにくいということは、“高音の裏声”が苦手ということですね」
この診断では、「牛なら低めの太い地声」「狼なら太い裏声」「サルなら高めのキンとした裏声」というように、声質を６つに分類して、その人が得意な声のタイプをあぶりだす。自分の声質に合った歌を選んで練習することも、早めの上達につながるらしい。
今回、私がレッスン曲に選んだ『紅蓮華』を歌っているＬｉＳＡさんは、地声と裏声を超絶キレイな響きで行き来する羊・サルタイプと予想されるため、今回はそこを目指すことに。歌ってみたい曲の声タイプを理解して、それに合わせて練習するのもオススメだそうだ。
でも、犬タイプを目指して発声してみるも、これが難しい！ 地声が低いので、なかなか思うような音色の声が出ない。先ほどの診断でもっとも苦手なのはサルだったが、実は犬もなかなか苦手だった。モノマネ診断、恐るべき的中率。
絶望する私に、よーこてんてーは「私は住岡さんは『犬タイプ』も行けると踏んでいます、頑張りましょう！」と励ましてくれた。
私が「無理だ……これはできない……」と思った瞬間、先生はすかさずポジティブな言葉をかけてくれる。真っ直ぐに「できる！」と言ってくれるので、「よーこてんてーが『できる』って言ってるから、できるのか！」という気持ちになる。よーこてんてー、もうほぼ煉獄杏寿郎である。
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