■敗北を味わい成長していくその姿は必見…『キン肉マン』キン肉マン ビッグボディ

 『週刊少年ジャンプ』で“プロレス”をベースとしたバトル漫画といえば、1979年より連載が始まったゆでたまごの『キン肉マン』だ。

 主人公の“キン肉マン”ことキン肉スグルをはじめ、数多くの個性的な超人たちが登場する本作において、“巨体”を活かしきれず、どこか不遇な扱いを受けてしまったデカキャラといえば、「キン肉星王位争奪編」にて登場したキン肉マン ビッグボディだろう。

 もともとはストロングマンと名乗っていたが、“強力の神”が宿ったことでキン肉マン ビッグボディとして生まれ変わり、強力チームを率いて王位争奪編に参戦。

 その名の通り大きな体と怪力が最大の武器で、ほかの参加者に負けず劣らずの強者オーラを身に纏っていた。

 しかし、強豪揃いの知性チームと初戦で出会ってしまったことが、彼の運の尽きとなってしまう。最初こそ強気だったビッグボディだったが、チームメンバーがマンモスマン一人に連続撃破されていくたび、その自信がみるみる崩れ落ちていく。

 最終的には自身もキン肉マン スーパー・フェニックスと激突することになるのだが、試合開始直後に「マッスル・リベンジャー」をかけられ、なんと一撃で敗退してしまったのだ。

 技をかけられている間も「強力の神にそそのかされてムリヤリ出場させられた」と言い訳めいたセリフを吐いてしまうなど、その巨体をいっさい活かすことができず、あっさり争奪戦から退場することとなった。

 なんとも小物感溢れる姿を披露してしまったビッグボディだが、のちに続く新シリーズにもしっかりと姿を現しており、肉体的、精神的にも成長した姿を見せつけている。壮絶な負けっぷりだけでなく、のちの成長劇からも目が離せないデカキャラだと言えるだろう。 

 

 バトル漫画において人間離れした“巨体”を持ったデカキャラは、主人公らに立ちはだかるお馴染みの存在だ。しかし、その高いポテンシャルを活かすことができず、あまりにもあっさりと散っていった不遇なキャラも少なくはない。

 しかし、デカいうえ、作中で一番強いとなると、それはやはりバトル漫画としては成立しないのであろう。“かませ犬”としての役割を十分に果たした愛すべきデカキャラたち、あなたの印象に残っているのはどのキャラだろうか?

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