完全新作アニメ『ドラゴンボールDAIMA』も話題の、鳥山明さんの名作『ドラゴンボール』。本作ではベジータやフリーザ、セル、魔人ブウ……など、次々と強敵たちが現れ、主人公・孫悟空と激闘を繰り広げた。
強敵を相手取り、どこまでも勇敢に戦い進化していく悟空の姿にはもちろんワクワクさせられたが、実はこれら強敵を倒せたのは影でサポートする仲間たちの力も大きい。そこで、苦戦していた悟空を助け、強敵撃破に一役買ったMVPキャラを検証してみよう。
■圧倒的な強さのベジータ戦ではヤジロベーが活躍
突如、地球に襲来したラディッツやナッパなどの強敵たちに恐怖した「サイヤ人編」。十分強い彼らを上回る存在だったのが、惑星ベジータの王子・ベジータだ。
応戦した悟空は、“界王拳”を使ってベジータを追い詰めていく。だが、プライドを傷つけられ怒ったベジータは、人工的に小さな満月を作り出し大猿に変身。悟空は切り札の“元気玉”を繰り出そうとするも失敗し、一方的にやられて満身創痍の状態になってしまう。
この大猿の変身を解くには尻尾を切らなければならない。悟空の危機をなんとかしようとクリリンが“気円斬”を放つも、見破られてかわされてしまった。
万事休すのこのシーンで、思わぬ活躍を見せたのがヤジロベーだ。ベジータの背後から近づき、なんと一太刀で尻尾を見事に斬り落とす。その後、もの凄い逃げ足を披露し岩陰に隠れるのだが……このおかげでベジータの大猿化が解けた。
さらにヤジロべーの活躍は続く。その後、悟空・クリリン・悟飯が連携プレーで元気玉を食らわせるのだが、ベジータはそれでも倒れない。逆に彼が放った衝撃波を受け、3人は虫の息に……。ここで尻尾が生えた悟飯の大猿化を恐れ息の根を止めようとするベジータに対し、またもやヤジロべーは登場、背後から刀を振るった。
この一撃がベジータの怒りを買い、必死に「なっ、仲間にしてくんない!?」と懇願していたヤジロべーだったが、この隙に悟飯が月を見て大猿に変身。結果的にベジータに勝利した。
ビビりながらも、2度も奇襲を仕掛けたヤジロベー。こう考えてみると、やっぱりベジータ戦のMVPは彼だといえるだろう。やるときゃやる男なのだ。
■親子のかめはめ波でセルを粉砕! 怒りのパワーを解放した孫悟飯
「人造人間・セル編」では、驚異的な強さを誇る人造人間17号と18号が登場。さらに、セルまでもが現れ、彼らを吸収し完全体となってしまった。そしてセルはより強い挑戦者を求め、10日後に「セルゲーム」を開催することを宣言する。
心臓病を発症したこともありここまで見せ場がほとんどなかった悟空だが、神殿の「精神と時の部屋」で息子・悟飯と修行をしセルゲームに備えた。
そして始まったセルゲーム。1戦目は自ら志願した悟空対セルだ。互角の勝負を繰り広げるも、悟空はあっさり降参。周囲が驚くなか、悟空は次の挑戦者に悟飯を指名した。悟空は悟飯が秘めた“怒りのパワー”はセルを上回ると確信していたのだった。
だが、戦闘が好きではない悟飯はなかなか覚醒しない。悟飯を怒らせようとセルはセルジュニアを使って仲間たちを襲わせ、さらにバラバラにした人造人間16号の頭を踏み潰した。
これがトリガーとなり、とうとうキレた悟飯はセルを圧倒。痛めつけられプライドが傷ついたセルは自爆を試みて地球ごと消滅させようとするが、悟空が瞬間移動で界王星へセルを連れて行き、犠牲となってしまう。
だが、セルはパワーアップして復活。片手を負傷し戦意喪失寸前の悟飯だったが、あの世から語りかける悟空に勇気づけられ、片手かめはめ波で応戦。悟空の意志を受け継いだ“親子かめはめ波”でセルを消滅させた。
この「人造人間・セル編」では悟空よりも仲間たちの活躍が目立っていた。とくに悟飯の進化はとんでもなかった。名実ともにセル戦のMVPは悟飯だといえるだろう。悟空が死んでしまうのは衝撃だったが、物語の主人公が悟飯へと変わっていくようなシーンが印象的だったものだ。