今年連載30周年を迎えた青山剛昌氏の『名探偵コナン』(小学館) は、日本を代表するミステリー漫画だ。その魅力は単に難事件の解決や、トリックの解明だけではない。数多く登場するキャラたちの過去や日常、恋愛模様が描かれているのも面白く、事件以外のことがつい気になってしまう読者も少なくないだろう。
とくに主人公・工藤新一とヒロイン・毛利蘭の恋のゆくえには「いつになったら結ばれるの!?」と、毎度やきもきさせられる。そのほか、脇を固めるキャラたちの恋愛も順調に育まれているようなので、この先の展開も気になるところだ。
そこで今回は『名探偵コナン』で織りなされる恋愛模様に焦点を当て、カップルたちの馴れ初めエピソードを紹介していきたい。
■出会いは4歳…現在はカップルの工藤新一&毛利蘭
まず最初は、誰もが気になる新一と蘭の関係を見てみよう。この2人はいわゆる“幼馴染み”であり、出会いは保育園時代、2人はまだ4歳だった。
初対面時のお互いの印象は最悪だったが、保育園で起こった事件を通じてすぐに仲良くなっていく。そして先に恋心を抱いたのは新一だった。
そこから2人は高校まで一緒に過ごしていく。ちなみに中学時代、新一は先輩から告白された際、好きな人がいると言って断っていた。そう考えると、新一は4歳の頃からずっと蘭を一途に想い続けているというわけだ。
対して蘭はというと、自身が新一のことを好きだと自覚したのは、2人が一緒に行った際のニューヨークにて事件の犯人に遭遇したときだと思われる。このとき新一の言葉に救われた蘭は、のちに「あの時からわたしホントに…新一のこと…」と、回想している。
そこからはお互いに意識し合っていく2人。いつ付き合ってもおかしくない状態のまま、時間だけが流れていく。そしてロンドンへ旅行した際、ついに新一は蘭に告白した。
「オメーは厄介な難事件なんだよ!」「余計な感情が入りまくって、たとえオレがホームズでも解くのは無理だろーぜ!」「好きな女の心を…正確に読み取るなんて事はな!!」と。キザな新一らしい告白だった。
こうして2人の恋はようやく成就した。ちなみにこれは、コミックス72巻でのことである。
なかなか会えないうえ、少々曖昧な告白でもあるため、ちゃんと付き合っているのかと読者も心配になってしまう2人だが、のちに蘭がメールで「わたし達 付き合ってるって事で、いいんだよね?」と確認したところ、きちんと「付き合ってるに決まってるだろ?」と返信がきていた。
■腐れ縁で幼馴染の2人…服部平次&遠山和葉
西の高校生探偵・服部平次と、その幼馴染・遠山和葉。両想いなのは誰の目から見ても明らかなのだが、なかなかくっつかず、動向が気になる名物カップルである。
そんな平次と和葉の出会いも幼少期だった。京都で和葉を見かけた平次が一目惚れをしたのが馴れ初めである。親同士の繋がりもある2人、現在は同じ高校で一緒に学校生活を送っている。
平次に一目惚れをされた和葉だが、彼女も自然と平次に惹かれており、好き同士なのは一目瞭然。どちらから告白してもうまくいくだろうが、想いを伝えようとしても相手がそれを聞いていなかったりと、なぜかいつもタイミングが悪いのが残念だった。
新一と蘭の恋の進展を聞いた和葉は平次への告白を決意していたが、そうこうしているうちに、美しい令嬢・大岡紅葉という強力な恋のライバルが登場したりと三角関係なども勃発……。まだまだ“両片想い状態”は続くと思われたが、2人の恋は先日急展開を迎えた。
なんと9月11日発売の『週刊少年サンデー』にて、平次は和葉に告白。その後、2人が顔を赤らめながら手を繋いで歩く様子が描かれており、カップル成立となったのだ。ちなみにこのニュースはX(旧Twitter)でトレンド入りするほど話題となり、本作のファンにとって喜ばしいニュースとなった。