■いつもの展開と思いきや…視聴者を驚かせた『銀魂』
いつも通りのオープニングと見せかけて、実は特殊映像だったという珍しい例もある。テレビでのギリギリの表現に果敢に挑戦を続けてきたアニメ『銀魂』では、スタッフの遊び心を感じるオープニング回がある。
2006年から2018年まで放送された『銀魂』の中で、それは、2011年放送の第224話「青と赤のエクスタシー」で起こった。通常オープニング『桃源郷エイリアン』の最後では、バイクに乗った坂田銀時と、志村新八、神楽、定春が万事屋の前に集合して歌う様子が描かれるが、この回だけは万事屋の前に集まろうとした銀さんのバイクが、定春と衝突事故を起こしてしまうのだ。
倒れたまま、新八の「なんでオープニングのキメでコケちゃうんですか」という声に「仕方ないだろ、23回も同じことやってりゃミスするときもあるだろ」と返す銀さんのセリフが流れる。「オープニングって使い回しじゃなかったアルな」と神楽がいうと「そこは言わないお約束だよ」と新八が返すという万事屋らしいやりとりに、恥ずかしくて顔があげられないという会話もあった。
神楽の言う通り、オープニングといえば毎回変わらない同じ映像だ。その前提を覆すバイク事故という、『銀魂』らしい意外な展開だった。
いつも通りの本編でも、意外な展開がこないとは限らないと教えてくれる変わった特殊オープニング&エンディングの数々。目撃できたらラッキーかも?