「欠陥だらけの治癒師だけど、よろしく」――。アニメ『パーティーから追放されたその治癒師、実は最強につき』が現在、オンエア中だ。過去のパーティーで無能扱いされ、追放された治癒師ラウスト。周りから評価されていなかったラウストが、ナルセーナとの出会いで、新しい環境に踏み出し、自分の実力を発揮していく痛快なドラマが描かれている。
この作品にはハンザム役として宮田俊哉さんが出演している。ハンザムとは冒険者を管理するギルドの職員であり、冒険者たちに厳しく接することで恐れられている存在。その難しい役どころを、彼はどのようにアプローチをしていたのだろうか。主人公ラウスト役を演じる小野賢章さんに、宮田さんとの収録の思い出を語ってもらった。
――「パーティーから追放されたその治癒師、実は最強につき」ではラウストと過去に因縁をもつ、ギルドの職員ハンザム役を宮田俊哉さんが演じられています。共演して、彼にどんな印象をお持ちでしたか。
小野 宮田さんとは別の作品でも収録をご一緒させてもらう機会があって、勝手にご縁を感じていました。すごく真面目に収録に臨まれて、真摯に作品と向き合っていた印象があります。
アニメの声優の仕事は絵に合わせてお芝居をするという、映像や舞台と比べても、なかなか特殊な技術が求められるものなんですが、そのなかで今の宮田さんができる表現に最大限に挑まれている感じがありました。ハンザムは難しい役どころで、裏に何かを秘めている人物なんです。今回、ハンザムを演じているときは、いつもテレビで拝見する宮田さんのひょうきんな感じとは全く違って、威厳のある雰囲気を演じていらして、すごく素敵でしたね。
――小野さんはさまざまな方と共演されていると思いますが、尊敬されている声優さんはいらっしゃいますか?
小野 僕は小さいころにアニメを一切見ずに育ってしまったので、声優の皆さんの名前をほぼ知らない状態で、声優の仕事を始めたんです。でも、声優をやっていくうえでどんな先輩がいるのか知ることは重要だなと思った時期があって。いろいろな人を知ろうとしたんですけど、どういうふうに勉強すればいいのかわからなくて。とりあえず自分の好きな声を発している方に注目してみようと思ったんですね。そうやっていろいろな声を聞いていく中で、ひときわカッコいいなと思ったのが山寺宏一さんでした。