2024年10月17日から、Netflixにて配信が開始された『ガンダム』作品の最新作『機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム』。その舞台は、開戦から11か月後のヨーロッパ戦線となっている。
この戦いは、アニメ『機動戦士ガンダム』にも登場する地球連邦軍による大反抗作戦「オデッサ作戦」とほぼ同時期に行われた。そのためアニメに描かれた一年戦争における、地球での攻防を知っておけば、『復讐のレクイエム』をよりいっそう楽しめるのは間違いない。
そこでアムロたちの足跡をたどりながら、地球で行われた戦いの数々をあらためて振り返ってみたい。
■ジオン優勢で幕を開けた「一年戦争」
宇宙世紀0079年1月、コロニー国家であるジオン公国は、地球連邦政府を相手に宣戦布告。サイド2のスペースコロニー「アイランド・イフッシュ」を地球に落下させるブリティッシュ作戦を敢行した。
地球連邦軍の総司令部があるジャブローを狙った作戦だが、連邦軍による懸命の攻撃によってコロニーは崩壊。だが、崩れたコロニーの前端部がオーストラリアのシドニーに落下し、地球に甚大な被害を及ぼした。これがアニメの冒頭のナレーションで語られるコロニー落としの顛末である。
そして連邦に先駆けて、ジオンは人型兵器モビルスーツ「ザク」を投入。ミノフスキー粒子を効果的に活用しながら、宇宙での戦いを優位に進めていく。
ジオンが地球への降下作戦を開始したのは3月のこと。マ・クベ率いる資源発掘隊がオデッサに降りたのもこのタイミングである。
ジオンは鉱山資源や燃料を確保しつつ、南米にある連邦軍の本拠地「ジャブロー」への侵攻を目指す。中央アジア、ヨーロッパ、北米、東南アジア、アフリカへと侵攻し、開戦から約3か月で地球の約半分がジオンの勢力圏となったが、連邦の抵抗も激しさを増していった。
そして宇宙世紀0079年9月、アニメ『機動戦士ガンダム』の第1話にあったガンダムとザクの戦いが行われる。そこから終戦までの約3か月が、テレビアニメの全43話で描かれたのである。
■北米戦線での激闘…地球方面軍司令「ガルマ・ザビ」の戦い
宇宙世紀0079年10月、本来であれば南米ジャブローに降下するはずだった「ホワイトベース」は、ジオン軍の支配地域である北米に降下する。そこではジオン公国を支配するザビ家の末弟であり、地球方面軍司令のガルマ・ザビの部隊と戦闘になった。
北米での戦いではシャア・アズナブルの謀略もあって、ガルマはホワイトベース隊に敗れて戦死。
その後、ホワイトベースはジオンの勢力圏を避け、地球を西回りに迂回しながら、ジャブローを目指すことになる。
北米には連邦軍の基地だった「キャリフォルニア・ベース」が存在し、ジオン軍は地球降下とともに占拠。その後キャリフォルニア・ベースは地球上のジオンの重要拠点として機能し、ドムやジャブロー攻略用の水陸両用モビルスーツなどもここで開発される。