「もしも、自分がガンダムの世界でパイロットだったら……」。ガンダム好きなら、一度や二度はそんな妄想をしたことがあるのではないだろうか。
圧倒的なパワーを誇る巨大モビルアーマーで無双したり、可変モビルスーツの機動力を体感してみたりと、乗ってみたい機体の夢は膨らむ。
しかし、それとは逆に「絶対乗りたくない」と思う機体も存在するはず。
たとえば、ガンダム作品の華であるはずの主人公機のなかですら「よく考えたら、あまり乗りたくないかも……」と感じるような機体がありそうだ。
■中の人のご機嫌次第…!? 「ガンダム・エアリアル」
『機動戦士ガンダム 水星の魔女』の主人公機である「ガンダム・エアリアル」。女性主人公のスレッタ・マーキュリーの愛機だけあって、丸みを帯びたフォルムと、優しげな表情に見えるフェイスなどが印象的な機体だ。
その最大の特徴は11機のビットを装備していること。従来のビットのようにオールレンジ攻撃が行えるだけでなく、ビットを連結させることで攻守に優れたパフォーマンスを発揮することができる。
ビットを動かすだけでも楽しそうなガンダム・エアリアルだが、そこまで積極的に乗りたくないと感じる理由は「GUNDフォーマット」と呼ばれるシステムにある。
同機に搭載されたGUNDフォーマットは、モビルスーツとパイロットを強引にリンクさせる。その際、膨大なデータ情報が詰まった「パーメット」と呼ばれる元素が人体に流入。これがパイロットに大きな負荷をかけ、パーメットに対する耐性がない場合は廃人と化し、最悪の場合は死に至る。
しかも、ガンダム・エアリアルの中には、エリクトという少女の生体コードが存在しており、彼女に認められなければ拒絶されてしまう。作中でも、気に入らない人物がエアリアルを動かそうとすると、パーメットを一気に逆流させて、パイロットに強烈な負荷をかける場面が見られた。
このようなリスクを加味すると、エアリアルのようなGUNDフォーマット搭載機に乗ることに抵抗を感じてしまうのは自分だけではないだろう。
■圧倒的な高火力は魅力だけど…!?「GP-03 デンドロビウム」
『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場する「デンドロビウム」は、「ステイメン」と呼ばれるモビルスーツに、巨大ウェポンコンテナ「オーキス」をドッキングさせた高火力機だ。
超巨大なビーム砲に大型ビームサーベル、さらに無数のミサイルや爆導索と呼ばれるワイヤーなどを備えている。
デンドロビウムの武装を全弾同時発射してみたい願望はあるが、実際に操縦することを考えると、いろいろと難しそうな機体だ。
なにより全長140メートルにも及ぶ巨体は、モビルスーツと呼ぶには大きすぎる。並のパイロットだと、攻撃を避けるのも至難の業だろう。なによりミサイルの弾薬が詰まったコンテナ部に被弾した場合の誘爆が怖すぎる。
その機体を操縦しながら、同時に豊富な武装の火器管制も行わなければならないので、凡人に操作するのは相当厳しそうな機体に思える。