Nintendo Switchやスマホなどでプレイできる『ドラえもんのどら焼き屋さん物語』(カイロソフト)は、8月28日に発売されて以来、大ヒット中の人気ゲームです。
同作は藤子・F・不二雄先生のマンガ『ドラえもん』を題材にした経営シミュレーションゲームで、ドラえもんやのび太たち、おなじみの5人が、どら焼き屋さんを繁盛させていく内容となっています。
どら焼きやスイーツを開発して、お客さんを増やせば、どんどんお店が大きくなっていく……。そんなゲームとしての面白さはもちろんなのですが、なんといっても本作がすごいのは「作品愛」。ゲームの随所に、マンガで見た“おなじみのネタ”が仕込まれているのがファンとしてはたまらないんです。しかも、イベントから小ネタまで、その数は尋常じゃないレベルです。
制作スタッフの方々の藤子F作品への愛情を感じずにはいられません。
そこで今回は、『ドラえもん』ファンの筆者が、個人的にグッときた原作ネタやイベントシーンなどを振り返っていきたいと思います。
※本記事にはイベントなどネタバレが含まれます。
■どこかで見た! 細かい演出にビックリ!?
ドラえもんたちにはお菓子を作る「技術」、食材を集める「探索」というパラメータがあり、「トレーニング」をすることで数値をアップさせられます。
たとえば「ピーナッツを食べる」というトレーニングの場合、みんながピーナッツを食べる訓練を行いますが、のび太だけは「目でピーナッツをかむ」ミニアニメが表示されます。これは原作マンガにあった、のび太が課せられる罰ゲームを再現したもので、『ドラえもん』好きは思わずニヤリとさせられる粋な演出です。
これ以外にも、のび太がジャイアンに鼻でスパゲティーを食べさせられるという原作再現の演出などもあります。
ほかのトレーニング演出も小ネタの宝庫です。「きこりの泉」のトレーニングでは「きれいなジャイアン」が登場し、「射撃を極める」トレーニングでは、のび太が二丁拳銃で鉛筆を華麗に撃つシーンが、細かなドットアニメで表現されます。
ちなみにジャイアンが「リサイタルを開く」というトレーニングもあります。これを使用すると、ジャイアンの歌を聞いたお客さんが、パニック状態になってお菓子を爆買いします。おかげで売上は爆増しますが、お店の「評判」が下がるのが残念……いや原作のジャイアンリサイタルを考えたら当然かもしれませんね。
■キャラ同士の関係性も原作準拠!?
「探索」では、食材を見つけるだけでなく、新たなキャラクターと出会うことがあります。特定のキャラがお客さんになっている状態で出会うと、彼らは新しいお客さんとして来店してくれるようになるのです。
さらにゲームが進むと、探索時にジャマモノが登場します。その相手は『のび太の大魔境』のバウワンコ王国の兵士だったり、『のび太の海底鬼岩城』のポセイドンだったりと、映画作品に登場した敵と戦う場面もあるのです。
ちなみにある地域をジャイアンが探索すると「ツチノコを発見する」という、実際にコミックにあった展開が再現されます。