尾田栄一郎氏が手がける人気漫画『ONE PIECE(ワンピース)』では、さまざまな謎が隠された先の読めないストーリーや、多種多様な能力を持つ個性豊かなキャラクターの存在も魅力。
しかし、すでに登場してから時間が経っているキャラのなかにもミステリアスな人物は多く、最終章に突入した現在も多くの謎に包まれている。
そこで今回は、悪魔の実の能力者である可能性が高そうな重要キャラのなかから、いまだ能力がはっきりしていない人物にスポットをあててみたい。
■明らかにただ者ではない「ルフィの父親」
革命軍の総司令官「モンキー・D・ドラゴン」は、主人公であるルフィの父親だ。今のところ作中では息子のルフィと対面するシーンはなく、ルフィとドラゴンの邂逅は、ルフィがローグタウンでの処刑を免れ、海軍から逃げ出すのを手助けしたシーンのみ。そのときも、お互いの顔はしっかり確認していなかった。
そのドラゴンは高い戦闘能力の持ち主といわれているが、戦闘描写がほとんど描かれていないため、所持している能力はいまだ分からない。
しかし、海軍の追手からルフィを逃がす際に、ルフィに味方するような不自然な突風が発生する描写があった。それは明らかに人為的な突風に見え、ドラゴンが起こしたものと感じた人も多い。
風を操るのか、天候そのものを操るのかは不明だが、現在のところ炎、氷、光、雷といった自然(ロギア)系の悪魔の実は登場しており、「風」の能力者は登場していない。
もしもドラゴンが風にまつわる能力者であれば、これまで風の力を持つキャラクターが登場しなかったのも合点がいく。
■「最悪の世代」の謎めいた僧侶
ルフィと同じく「最悪の世代」に括られる海賊のひとりが、“破戒僧海賊団”船長の「ウルージ」だ。戦闘能力はかなり高く、ただでさえ大きな体をさらに巨大化させて、ルフィの“ギア4”にも匹敵するパワーを見せつけている。
しかし、その力が悪魔の実の能力によるものかは不明。もし、あれが能力によるものなら、肉体に影響を及ぼす「超人(パラミシア)系」の能力者なのかもしれない。
ちなみにウルージの背中には羽が生えているが、これは彼が空島出身であるためで、能力とは関係ないと思われる。
■ミステリアスな元保安官
“黒ひげ海賊団”五番船の船長である「ラフィット」も、何の能力者か分かっていない。もともと「西の海(ウエストブルー)」で“鬼保安官”として活躍していたが、行きすぎた暴力によって国を追われ、黒ひげ海賊団に加入した人物である。
催眠術を使った潜入工作を得意としており、戦闘描写は少ないが、腕を羽のように変形させるシーンがあった。そのため「動物(ゾオン)系」の能力者ではないかと思われ、ラフィット自身が催眠術を使うことや鳥系の羽が出せること、また笑い声が「ホホホ」という点から、フクロウの能力を予想する声が多いようだ。
最近では「動物系の実には意思が宿る」といわれる、ある意味ホットな悪魔の実だけに、ここまで能力が隠されてきたラフィットにも何か秘密があるのかもしれない。
■CP-0に潜入していた妖艶な美女
最後は、金髪ショートヘアの美しい女性「ステューシー」だ。“歓楽街の女王”としてビッグ・マムのお茶会に出席していたが、実は世界政府の諜報機関“CP-0(サイファーポール“イージス”ゼロ)の諜報員である。そして彼女の正体は、かつてロックス海賊団のミス・バッキンガム・ステューシーのクローン体であることが判明した。
エッグヘッド編ではCP-0を裏切り、油断していたルッチとカクを無力化。その際に黒い翼と吸血鬼のような牙が生え、ふたりの首筋に噛みついている。
おそらくは動物(ゾオン)系の吸血鬼、もしくはコウモリにまつわる能力と思われるが、それが悪魔の実の能力か、それともクローン特有の能力なのかははっきりしていない。
以上が、物語の重要人物ながら、いまだに能力が明言されていない気になるキャラクターたちだ。そう遠くないうちに出番がありそうなキャラも含まれているので、そのときに能力が明かされる可能性もある。どのような能力者なのか、今後の展開を楽しみに待ちたい。