悟空も悟飯もピッコロもみんな死んだ…『ドラゴンボール』の闇? あまりに怖すぎた「未来エピソード」の画像
アニメ『ドラゴンボールZ 絶望への反抗!! 残された超戦士 悟飯とトランクス』

 待望の完全新作アニメ『ドラゴンボールDAIMA(ダイマ)』の放送が、2024年10月11日よりいよいよスタートする。

 鳥山明さんが生み出した『ドラゴンボール』という作品は、人類や地球、はたまた宇宙全体を脅かすようなとんでもない敵が次から次へと現れるが、それにも臆せず戦いを挑み、勝利するという明るい作風が魅力だ。しかしそんな本作にも、まさしく“闇”と言うべき絶望の回があった。

 今回は、孫悟空が死んでしまう世界線が描かれた、1993年放送のテレビスペシャル『ドラゴンボールZ 絶望への反抗!! 残された超戦士 悟飯とトランクス』を紹介する。そのあまりに怖すぎた内容を振り返っていきたい。

■「悟空は死んだ」から始まる絶望のオープニング

 本編とは異なる世界線を描いたこのテレビスペシャルは、「悟空は死んだ」という衝撃的なナレーションで幕を開ける。ナメック星からの帰還後、悟空はウイルス性の心臓病という不治の病に倒れてしまう。意外にも最強のサイヤ人は病気によって命を落としてしまうのだった。

 そしてその半年後、突如として現れた人造人間17号と18号が人々を襲い始める。立ち向かったピッコロ、ベジータ、ヤムチャ、クリリン、天津飯、餃子といったZ戦士たちは、圧倒的な敵の前に歯が立たず次々と戦死してしまい、残されたのは悟飯と幼いトランクスのみ。

 しかも、ピッコロの死によって地球のドラゴンボールも消滅し、悟空もいないため瞬間移動でデンデを連れて来ることもできないという、まさに絶望的な状況で物語は始まる。

■殺戮を楽しむ人造人間17号、18号

 現行世界の17号と18号は、ドライブを楽しみながら悟空のもとへと向かったり、無駄な戦闘を避けたりと、多少の余裕と穏やかさがあった。18号にいたっては、のちにクリリンと結婚するなど、単なる殺戮マシンではない人間らしい一面が描かれている。

 一方、この並行世界の17号と18号は性格が全く異なっており、冷徹で、殺戮を積極的におこなっている。「全滅させてしまっては楽しみがなくなる」という17号のセリフからも、彼らにとって人類を滅ぼすことがただの娯楽に過ぎないことが分かるだろう。しかも作中では、すでに人類の半数が命を落としていた。

 彼らがほぼ無表情で街ごと破壊するシーンや、車で人々をゲーム感覚で轢き殺すシーンは、『ドラゴンボール』らしからぬ恐ろしい描写として記憶に残っている。

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