■クラピカの親友「パイロ」の眼の行方

 最後に紹介するのは、クラピカにまつわる大きな伏線だ。現在、クラピカはパリストンが抜けた後のハンター協会最高幹部「十二支ん」の一員として、ブラックホエール号に乗船している。彼は継承者争いに参加する赤子の第14王子・ワブルとその母・オイト王妃の護衛を務めている。

 そんなクラピカの目的は、自身の生まれたクルタ族を滅ぼした「幻影旅団への復讐」と、奪われたクルタ族の人々の眼球である「緋の眼」を回収すること。クラピカはこれまでにほとんどの緋の眼を取り戻してきたが、いまだに回収しきれていない眼がある。それが、親友「パイロ」の眼だ。

 そして、そのパイロの眼を所有しているのが、第4王子・ツェリードニヒ。彼は異常な人体収集家であり、緋の眼もそのコレクションの一部。クラピカが暗黒大陸へ向かい、ハンター協会に協力する大きな理由の一つは、まさにこの「緋色の眼」を回収するためだった。

 第33巻では、ツェリードニヒの後ろにホルマリン漬けされた「パイロの頭部」と思われるものが確認されており、さらに第35巻ではツェリードニヒの念獣に「パイロらしき顔」が描かれていることが示唆されている。

 物語が進む中で、クラピカは果たしてツェリードニヒからパイロの眼を取り戻すことができるのか。 そして、幻影旅団との最終決戦がどのように展開されるのか、もっとも目が離せない要素のひとつだろう。

 前回の連載では、幻影旅団の結成秘話や謎のビデオテープの一部が明かされ、物語の核心に迫る展開が大きな話題となった。はたして401話以降にどのような物語が描かれるのか、『ジャンプ』の発売日が待ちきれないファンは多いだろう。

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