■なぜ桃白白に殺されてしまった?

 これほどの力を持つブルー将軍だが、世界一の殺し屋である桃白白にあっさりと殺された。あれほどの強さを持っていたのになぜ? と思った人も多かっただろう。

 考えられる理由はいくつかあり、まず油断をしていたことが挙げられる。最初から必中と思える金縛りを使いさえすれば、動きを封じて勝てる可能性もあった。しかし、あの時ブルー将軍は桃白白を格下とみなして勝負をしてしまう。

 もし桃白白の強さを事前に知っていたとしたら、あのような戦い方はしなかったはずだ。初見だったからこそ実力を見誤った結果である。

 次に金縛りを使って勝てたのか? という疑問があるが、それも不可能だったかもしれない。ブルー将軍の超能力はチャオズの超能力と似ている。鶴仙流として超能力を取り入れる修行もしていたのなら、それから逃れる術のほうも習得していたかもしれない。

 他にも、チャオズの超能力がナッパとの戦いでは無意味だったことから察するに、そもそも金縛りは格上相手には効かないのかもしれない。桃白白の実力はブルー将軍と比べても格上に違いないので、もしその理論が合っているとすればおそらく効果がなかっただろう。

 それにしても、桃白白が舌でブルー将軍を倒す描写には、それほどまでの実力差があることに驚きつつ、「舌ってどうやって鍛えるんだろう……」とも思ってしまった。

 

『ドラゴンボール』世界で、ブルー将軍は不運な存在だったと言わざるをえない。あの時点で悟空たちに圧勝したのに、桃白白にあっさり敗北するとは思わなかった。

 あの敗北は油断が大きかったとしても、桃白白に超能力が効かないとすると、ブルー将軍はどうあがいても死の運命からは免れなかったのかもしれない……。

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