『週刊少年マガジン』(講談社)で連載中、丹月正光さん原作漫画の『赤羽骨子のボディガード』。8月2日より実写映画が公開され、現在大ヒット上映中となっている。ラウールさん(Snow Man)が主演をつとめ、出演者も若手の注目株を中心にキャスティングされた。
なかでも注目を集めたのが、物語でもキーマンとなる尽宮正親を演じた土屋太鳳さんだ。映画では、女性として生まれたが、幼少期から訓練を受けながら男性として育てられたという設定。土屋さんも作中で美しすぎる男装と、キレのあるアクションを見せている。
今回は、そんな土屋さんが過去に出演した実写化作品で見せた、圧巻の「体当たり演技」をご紹介しよう。
■クライマー役で驚きの身体能力を披露!『今際の国のアリス』
麻生羽呂さん原作の漫画を実写化したドラマ『今際の国のアリス』は、2020年にNetflixのオリジナルドラマとして制作された。
本作の主演に抜擢されたのが、山﨑賢人さんと土屋さんだ。アクションに定評のある2人だが、土屋さんが演じたのはクライマー・宇佐木柚葉役だった。宇佐木の高い身体能力は物語においても重要で、ときには活路を見いだすアクロバティックなアクションもある。クライマーらしく、高い場所での体当たり演技は、見ていて爽快だった。
土屋さんのアクションはしなやかさも魅力だ。彼女のルーツにはダンスや日本舞踊があるという。幼少期からの習い事のほか、大学でも舞踊学を専攻していたことからも、彼女のストイックさが表れているだろう。
土屋さんは、2014年公開の『るろうに剣心 京都大火編』で巻町操役に抜擢され、“アクション”という新たな道を開いていった。『今際の国のアリス』は彼女がアクション女優として確かな地位を築き上げた作品の1つだと思う。
■ギャップのある悪女役にドキリ! 『人狼ゲーム ビーストサイド』
2014年に公開された映画『人狼ゲーム ビーストサイド』。社会現象ともなった“人狼ゲーム”をテーマにした作品で、川上亮さんの小説『人狼ゲーム BEAST SIDE』が原作になっている。
本作で主人公・樺山由佳役をつとめた土屋さんは、当時、連続テレビ小説『まれ』での主演に抜擢されるなど人気絶頂期だった。弾けるような笑顔と、滲み出る人柄の良さが魅力の彼女だが、本作ではまさかの“悪女役”として登場している。
シリーズのなかで、主人公が「人狼」として描かれる『ビーストサイド』。土屋さんは平凡な女子高生が残酷なゲームに魅了され、“殺人鬼”として壊れていく様子を熱演した。
本作において、土屋さんは役作りに苦戦したという。ただ人を殺すだけではなく、そのなかにも自分なりのメッセージを含めたかったと、当時のインタビューで語っていた。
作中には彼女自身が考えた演出で「紙を食べる」など、驚きのシーンも盛り込まれている。立ち振る舞い一つとっても細かな工夫がされており、普段の彼女からはかけ離れた演技を見ることができる貴重な作品だ。