■本編は未登場!バロックワークスの意外な人物に出番が
原作漫画の本編には登場しない意外なキャラが、実写ドラマには登場している。それがバロックワークスの「Mr.7」である。
アラバスタ編で「サー・クロコダイル」率いる犯罪組織「バロックワークス」のメンバーが登場するが、「Mr.7」は音楽家のバッハを思わせる外見をした人物だった。彼は原作にもいたが、実写ドラマに登場したのは、先代の「Mr.7」のほうである。
原作漫画で、先代の「Mr.7」はロロノア・ゾロをバロックワークスに勧誘したものの失敗し、「斬られた」という逸話だけがセリフで説明されている。コミックス第21巻にそのセリフが登場し、第36巻のSBSのコーナーにて、簡単なイラストが紹介された程度だ。
そんな先代の 「Mr.7」は、実写ドラマにしっかり登場しており、予想外の人物が現れたことに驚いた人も多いのではないだろうか。
実は、実写ドラマ版『ONE PIECE』の共同ショーランナーであるマット・オーウェンズ氏が、ゾロの登場シーンに先代の「Mr.7」を出すアイデアを提案。これを聞いた尾田氏は、その翌日に「Mr.7」の全身スケッチを用意し、彼のアイデアを喜んだという。
原作漫画では出番のなかったキャラが登場するのも、Netflix版ならではのおもしろさかもしれない。
実写化の難しそうな作品だけに、Netflix版の制作発表時は賛否両論の声があったのも事実。しかし、ふたを開けてみれば、実写ドラマならではの魅力が詰まった作品だった。
そして原作漫画にはなかった改変箇所も、尾田氏が監修しているだけあって、比較的ファンの納得のいくかたちになっている。逆に実写化ということで抵抗があった人も、一度くらいは目を通してほしい作品だ。
現在「シーズン1」が配信中で、ローグタウンから“偉大なる航路”へと物語が続く「シーズン2」もまもなく配信されるようだ。この先の展開のなかで、実写ならではの改変シーンがどのくらい描かれるのか、そちらも興味深い。