■原作ファンも納得! それ以外の登場キャラも魅力的だった
本作では、あかねや乱馬以外のキャラクターも忠実に再現されている。たとえば、乱馬の父・早乙女玄馬役の古田新太さんだ。ノリと勢いで何事も乗り越えようとする玄馬の姿は原作の姿そのまま。ちなみにパンダの姿はリアルな着ぐるみで表現されており、会話も原作通り、プラカードなど文字を使っておこなっていた。
あかねの父・天道早雲役の生瀬勝久さんは、長髪に口ひげのコミカルなキャラクターで、早雲のとぼけたおじさんぶりを見事に演じていた。個人的には、もっともハマリ役だったのではないかと思う。
また天道三姉妹は、おっとり天然系の長女・天道かすみを長谷川京子さん、ちゃっかり者の次女・天道なびきを西山茉希さん、それに三女の新垣さんと全員がモデル出身の美人三姉妹となった。
さらに、永山絢斗さん演じる九能帯刀、谷原章介さん演じる小乃東風、そして田山涼成さんが演じるドラマオリジナルの敵役・カマンベールと、個性派が演じるキャラたちも際立っていた。
個人的に嬉しかったのはナレーションだ。担当したのは、高橋留美子さん原作のアニメ作品に数多く出演し、アニメ『らんま1/2』では八宝斎役を務めたベテラン声優の永井一郎さん。ファンにはたまらないキャスティングとなった。
新作アニメに先駆けて、今回は2011年に放送された実写ドラマ版『らんま1/2』を振り返ってきた。新垣さんや賀来さん、夏菜さんと今考えると非常に豪華なキャストによる実写化だったことが印象深い。
とくに、あらためて新垣さんの役作りのためのショートヘアは驚きだった。また、そのほかのキャラクターも再現度が高く魅力的で、実写ドラマ版『らんま1/2』は、今こそ観返したい作品だ。