■アムロを超える圧巻の3機撃墜『機動戦士ガンダムF91』シーブック・アノー
劇場作品『機動戦士ガンダムF91』の主人公、シーブック・アノー。彼はあのアムロを超える初陣を見せていた。
一年戦争から40年以上経過し、大きな戦乱もない平和な世界。クラシックな街並みも美しいコロニー・フロンティアIVの学生だったシーブックだが、突如“コスモ貴族主義”を掲げるクロスボーン・バンガードの襲撃により戦乱に巻き込まれてしまう。
ちなみに、妹のリィズや友人たちとともに逃げている際、シーブックはガンタンクR-44を操縦する姿も見せていた。
その後、シーブックたちは近隣のコロニー・フロンティアIにたどり着き、連邦軍に保護される。そこにはシーブックの母であるモニカ・アノーが開発責任者を務めるバイオ・コンピュータ搭載のガンダムF91があった。連邦軍退役軍人のコズモ・エーゲスから、半ば脅しのようにパイロットになるように言われるが「戦う必然がありません」と一度は断る。
しかし、その後の敵襲の際、友のサム・エルグが乗り込もうとしたため、それを遮り「F91ガンダムはシーブック・アノーでいきます!」と、出撃することになった。
パイロットスーツを着ていないため体がシートに固定されていないシーブック、さらには壁にかけかられたビーム・ライフルを取れないなど操縦に不慣れな部分を見せていた。
外ではすでに本格的な戦闘がはじまっていた。カタパルトデッキから飛び出した直後のF91もデナン・ゲーのグレネードに狙われるが、それを回避。その後、ビーム・サーベルでデナン・ゲーの胴体を斬り裂き、さらに友軍ビルギット・ピリヨのヘビーガンをサポートする。さらにF91を宙返りさせるとビーム・ライフルを発射し、頭上から迫るデナン・ゲーとデナン・ゾンの2機を同時に撃墜してみせた。
初陣とは思えない華麗な操縦で、アムロを超える3機撃墜をやってのけたシーブック。しかしその華々しい戦果の一方で「パイロットが死んだ 死んだか」と、ショックを受けている姿も印象的だった。
今回は「宇宙世紀」の作品の主人公の初陣を振り返ってきた。ガンダムに乗って逃走したカミーユ、ドタバタ劇のようなジュドー、アムロを超える3機撃墜だったシーブックと三者三様の初陣だったが、しかし共通するのは初めての操縦にもかかわらずガンダムを見事に乗りこなしていたことだろう。
いずれの主人公も初陣から、その後のすさまじい活躍の兆しを見せていた。