9月9日は「温泉の日」!殺人事件にお色気シーン、本人登場も!? 設定がすごかった「攻めすぎ温泉ドラマ」たち 『混浴露天風呂連続殺人』『温泉若おかみの殺人推理』に『さすらい温泉 遠藤憲一』も…の画像
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 いまや外国人からも絶大な人気を誇る日本の温泉。本日9月9日が「温泉の日」と呼ばれているのは、大分県九重町の9つの温泉郷「九重九湯」にちなんでいるためだという。

 体と心の疲れを癒やす温泉は古来から日本人に親しまれてきたものだが、そんな温泉をテーマにして作られた作品も少なくない。最近では、7月に全国公開された『温泉シャーク』という、温泉のなかから古代サメが現れて人々を襲うというパニック映画が話題となっている。

 実はこの映画だけではなく、温泉を舞台にした面白い番組は昔から多い。今回は「攻めすぎ」といえるような温泉ドラマを3作品、紹介したい。

■ 若おかみが行く温泉すべてで殺人が…!『温泉若おかみの殺人推理』

 まず、温泉をテーマにしたドラマといえば、やはり2時間サスペンスだろう。なかでも東ちずるさんが主役の若女将が奮闘するドラマ『温泉若おかみの殺人推理』は、全30シリーズにも及ぶ人気作品だ。(1〜3作は大島智子さん主演)

 作品ごとに世界観が違っており、設定や女将の名前も変わっていたが、15作目からは固定され、主人公の若おかみ・中川美奈を中心としたストーリーが展開されている。

 あらすじはこうだ。東さん演じる旅館の若おかみ・美奈は、羽場裕一さん演じる刑事の夫・新太郎をサポートしつつ、大おかみ・政子(岡田茉利子さん)に厳しく指導されながら旅館で働く快活な女性だ。しかし毎回ホテル周辺や観光名所で発生する殺人事件が起こってしまうため、美奈は新太郎とともに事件を解決していくのだ。

 このドラマは20年以上も続いていることもあり、夫役を演じたのは船越英一郎さんや中村梅雀さんなどシーズンによって変わっている。また舞台となる温泉地も毎回変更されており、視聴者はサスペンスドラマを見ながら日本各地の温泉名所が楽しめるというおまけつきだ。

 ドラマではほぼ毎回夫婦での入浴シーンがあったり、若おかみが大おかみからちょっとだけいびられたりなど、日常のほっこりする展開が多いのも魅力だろう。

 とはいえ、若おかみが出向くところすべてで殺人事件が起きるのは恐ろしい。ある意味、平成の女性実写版“コナン君”(『名探偵コナン』)と言えるドラマであり、最後は若おかみの推理力が冴えて見事に犯人を捕まえるのだ。

■お色気シーン目的の視聴者も多かった!?『混浴露天風呂連続殺人』

『混浴露天風呂連続殺人』シリーズは、1982年から2007年までテレビ朝日系列「土曜ワイド劇場」で放送されたドラマだ。古谷一行さんと木の実ナナさん演じる男女の刑事コンビが活躍するストーリーである。

 本作は温泉地を中心に展開される刑事ドラマだ。エピソード1では木の実さん演じる山口かおり警部補が、古谷さん演じる左近太郎警部らとともに奥伊豆の温泉旅館を訪れる。しかし、その夜露天風呂で他殺死体が発見され、別の露天風呂でも死体が発見されるなど怒涛の展開が続いていく。そして、この次々に起きる殺人事件を、刑事コンビが痛快に解決していく……といった流れだ。

 『混浴露天風呂連続殺人』の有名シーンといえば、昭和ならではの“お色気シーン”だろう。温泉が舞台ということで若い女性の入浴シーンが登場し、胸をあらわにしていることも多かった。

 エピソードのなかには「ヌードギャルみちのく秘湯激安ツアー」という、裸を予告するようなタイトルもあった。このドキドキするタイトルにつられて番組を見た視聴者もいたかもしれない。

 筆者も幼い頃にこのドラマを親と一緒に何気なく見ていたら、急に一糸まとわぬ女性が現われてその場が気まずくなった思い出がある……。バラエティ番組でも女性の裸がOKだった時代、まさに温泉を舞台にしたセクシー路線満載のドラマであった。

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