『るろうに剣心』比古清十郎に『僕のヒーローアカデミア』オールマイトも! 強すぎて読者ドン引き? バトル漫画に登場する「頼れる師匠たちの最強シーン」の画像
「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 京都動乱」 (C)和月伸宏/集英社・「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」

 バトル漫画に登場する「師匠キャラ」に求められるものはなんだろうか? 未熟な主人公を過酷に鍛える厳しさか、悩む主人公を大人として導く優しさか。キャラクターによってさまざまあるが、筆者はシンプルな「強さ」を推したい。

 強いからこそ主人公を導く立ち位置に説得力が出るし、「この人が本気で戦ったらどうなるんだ?」とワクワクする。師匠とは強くあるべしだ。

 そこで今回は、人気漫画の師匠キャラがその強さをいかんなく発揮したシーンを紹介したい。

■作者自ら「ジョーカー」と言わしめた実力!『るろうに剣心』比古清十郎

 まずは、10月からアニメ「京都動乱」の放送が決まっている『るろうに剣心ー明治剣客浪漫譚ー』(和月伸宏氏)から、緋村剣心の師匠にして飛天御剣流継承者第十三代目・比古清十郎を紹介したい。

 清十郎の剣の腕は剣心すら遠く及ばず、和月氏をして“ジョーカー”と言わしめるほど。しかし「飛天御剣流は中立を保つべき」という考えから、作中では戦闘シーンがほとんどない。

 そんな清十郎が作中で戦った貴重な機会が、身長840cmの巨人・不二との一騎打ちだ。不二の巨体になすすべのない剣心の仲間たちのピンチに駆けつけた清十郎は、不二の攻撃を軽く受けとめる。

 そのうえで不二を“化け物”ではなく“武人”として認め、同時にその巨体のせいで正々堂々戦えなかったであろう彼の悲しみを見抜く。

「お前が全力を出しても倒せない男が こうして目の前に立ってやっているんだぜ」

 清十郎の言葉に感動の涙を流しながら、正真正銘の全力で剣を振るう不二。だが清十郎はさらにその上を行き、“九頭龍閃”の一撃で不二を倒したのだ。かっこよすぎるだろう……!

 ただ強いだけではなく、相手を立てたうえでその本気を超越する姿は“ジョーカー”と呼ばれるにふさわしい最強っぷりだ。

■主人公&ヒロインのタッグを0.0002%で圧倒『史上最強の弟子ケンイチ』風林寺隼人

 松江名俊氏による『史上最強の弟子ケンイチ』(小学館)は、武術の達人たちが集う梁山泊でいじめられっ子の白浜兼一が強くなっていく格闘アクション漫画だ。兼一に修行をつける師匠は複数人いるのだが、断トツで最強なのが梁山泊の長である風林寺隼人、通称“長老”だ。

 ヒロインの風林寺美羽の祖父でもある長老は「人を手裏剣のように投げる」「ダッシュで海を駆ける」などの特技を持つ、文句なしの最強格の人物である。

 そんな長老の修行でとびきり強烈だったのが「零点零零零二%組み手」だ。その名の通り自身の力を0.0002%に抑えた状態で弟子と組み手をする修行法で、兼一と美羽2人を鍛えるためにおこなった。

 目を閉じ、心肺機能を低下させ、移動も攻撃も限りなく遅くする。そんな状態でも長老は大木を裂く怪力を見せつけ、兼一と美羽を同時に相手取ってなお圧倒した。作中、その戦いぶりは「超人だ!」と恐れられていたが、まさしくその通りだ。

 それにしても0.0002%という数字はすごい。もはやどれだけ弱くなってるのかすらイメージしにくいが、一番すごいのは「この人はそれぐらいやるよな」と思わせる、長老の説得力だろう。

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