■超サイヤ人覚醒によるフリーザの最後
最終形態となったフリーザと悟空の戦いは、ベジータの時のように一方的ではない。しかし、悟空が界王拳10倍を使用してもフリーザはまだまだ余裕の様子。「マックスパワーの半分も出せば キミを宇宙のチリにすることができるんだ…」と話すように、全力ではなかった。
そこから悟空は20倍界王拳、元気玉と自分の持つ力の全てを出し切るも、フリーザを倒すことは出来ない。彼が初めて絶望を感じたのがこの時だろう……。しかしその後、クリリンが爆発させられ理性が完全に切れると、悟空は超サイヤ人の力を開花させて雰囲気をガラリと変える。
その後はこれまでのフリーザの力を簡単に追い抜いてしまい、逆に相手を子ども扱い。この逆転劇は見ていて震えてしまった。超サイヤ人があらゆる場面で伏線になっていたからだ……。
やがてフリーザも100パーセントの力を解放しての最終決戦となるも、悟空の力には及ばない。敗北にまみれて見逃されることになると、逆上して足掻いて自らの技によって自滅する。最後は悟空に命乞いまでしていた。
しかもそこで終わりではない。なんとフリーザは背後から襲いかかるという卑怯な行動に出て、悟空による反撃で消し飛ばされてしまった。
この戦いはプライドの高いフリーザが無様に勝とうとする姿が印象的で、相手が憎らしい強敵だからこその爽快感があった。
フリーザ編の最後は、悟空の超サイヤ人化で幕を閉じた。そこに至る過程が秀逸で、絶望の連続によってこの先どうなるのか?とハラハラドキドキさせられた。
まだこの時点では悟空や仲間の強さが発展途上で、彼らが必死に逆境を乗り越える姿が描かれているからこそ、フリーザ編は何度も見返したくなるストーリーになっているのだろう。