『風の谷のナウシカ』『未来少年コナン』『カリオストロの城』も…意外に知らない宮崎駿アニメの「ゲーム化作品」の画像
1984年公開『風の谷のナウシカ』 (C) 1984 Studio Ghibli・H

 今も昔も人気アニメがゲーム化されるのはよくあること。しかし、超人気アニメでありながら、ゲーム化されていない作品があります。今回は、8月30日の金曜ロードショーの『天空の城ラピュタ』の放送も大いに盛り上がった宮崎駿作品のゲームを振り返っていきましょう。

■ゲーム黎明期に世に出た『ナウシカ』のゲームは3本もあった!

 まず最初に紹介するのは、1984年にテクノポリスソフトから発売された『風の谷のナウシカ』のゲーム3本。「テクノポリス」というのは、徳間書店から発売されていたパソコン誌。そこで行なわれたコンテストで入賞した作品のうち、2作品が『ナウシカ』を題材にしたゲームで、その2作品と新たに作られた1本が発売になりました。

 5インチのフロッピーディスクで発売された『風の谷のナウシカ for PC−8801 mkII』は、ナウシカが風の村から旅立つ準備をするアドベンチャーパートと、メーヴェに乗って腐海を飛ぶフライトシミュレーターパートで構成されたゲームです。

『ナウシカ危機一髪 for PC−6001mkII、6601』は、メーヴェを操作して飛行ガメやガンシップを打ち落とす横スクロールのシューティング。オープニングデモでは、ナウシカのストーリーや、画面いっぱいに描かれたナウシカやテトが見られます。こちらのメディアはカセットテープ。データレコーダーが必要だったり、テープのゲームはダブルラジカセでダビングできたりとか……皆さん覚えてますかね?

 最後の一本の『忘れじのナウシカ・ゲーム』は、MSXのカセットで発売されたソフトで、こちらはコンテストの入賞作ではないそうです。こちらも横スクロールシューティングライクなゲームなのですが、敵を倒して進むというより、敵を攻撃しないよう進みながら交渉して停戦を目指すといった内容。ただ、その難しさはクリアもおぼつかないレベルで、当時のゲーム観が察せられます。

 コンテスト作品とはいえ、いわゆる二次創作のゲームは、普通は商品化は難しいはずなのですが、テクノポリスを発行していた徳間書店はコミックス版『ナウシカ』を発行していた出版社でもあるので、それもあって発売できたのかもしれませんね。

■快活な少年コナンには、やっぱりアクションゲームが似合う?

 続いて紹介するのは『未来少年コナン』のゲームです。1992年2月28日にPCエンジン CD−ROM2で発売された『未来少年コナン』(テレネット)は、コナンを主人公とした横スクロールのアクションゲーム。アニメのストーリーを踏襲した全6ステージを、元気いっぱいに動き回るコナンのアクションに、当時の声優陣がしゃべるイベントシーン、ドット絵で再現されたオープニングやエンディングなど見どころいっぱいのゲームです。

 そのほかに、ミニゲームの入ったアニメのデータベースソフト『未来少年コナン DIGITAL LIBRARY』(バンダイビジュアル)が3DOで、「残され島編」「インダストリア編」「ギガント編」の3編で構成された3Dアクションゲーム『未来少年コナン』(ディースリー・パブリッシャー)が2005年にプレイステーション2で、それぞれ発売されています。

 アニメが放映されたのが1978年ですから、最初にゲーム化されたPCエンジン版はなんと32年越しの作品。それだけ時間が経ってもゲームになったのなら、またゲーム化されることもあるかもしれません。

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