■先が気になりすぎた「余は一体 何の為に生まれてきた…?」
このほかにも、『ジャンプ』の巻末コメントでは、休載に関わる冨樫氏の心配な体調がわかることが少なくない。たとえば約1年8か月にわたった、初の長期休載が始まる直前の2006年11号では「椅子から動けない日が続いております」というコメントが。
このときはちょうど、「キメラ=アント編」が盛り上がりはじめた時期。メルエムが軍議の得意な少女・コムギとの出会いを通して「余は一体 何の為に生まれてきた…?」と自身の存在に疑問を持ち始め、ゴンたちが敵陣への突入に向けてカウントダウンをするという、なんともいいところで中断となった。「突入まであと10分…!!」という最後のコマから、2007年45号掲載の「No.261 突入1」まで物語の続きはおあずけとなった。
1999年以降は毎年10回以上休載している『HUNTER×HUNTER』。初の休載は12話まで連載された後の1998年27号だった。このときはゴンがハンター試験の二次試験を受けている真っ最中。ネテロ会長の初登場の直後だった。
逆にもっとも長く連載された記録は30回。2011年35・36合併号に掲載された「No.311 期限」から2012年16号掲載の「No.340 特命」までで、涙なくして読めない「キメラ=アント編」最終局面から、会長選挙とアルカのエピソードまでが一気に描かれた時期だった。
これから『HUNTER×HUNTER』を新しく読もうという人は、30巻までの「キメラ=アント編」までを読むのがキリがいいかもしれない。とはいえ「暗黒大陸編」も、王位継承がどうなるのかドキドキする展開が多くある。ひとまずは10月の最新話を気長に楽しみに待とう。