■黒ひげがドラム王国を滅ぼした真意は?
シャンクスやルフィと同じく、現在四皇に名を連ねている“黒ひげ”こと「マーシャル・D・ティーチ」。彼の行動にも謎な部分は多いが、なかでもいまだに詳細が分かっていないのが、黒ひげ海賊団の結成後に「ドラム王国」を襲撃したことだ。
このドラム王国とはチョッパーの故郷であり、かつてワポルの一族が治めていた国である。
黒ひげは元四皇「白ひげ」の古株の船員であり、「ヤミヤミの実」を手に入れるために四番隊隊長サッチを殺害し、脱走している。四皇は後半の海である“新世界”を支配していたため、黒ひげはわざわざ航路を逆走してドラム王国を訪れたことになる。
王下七武海、四皇と、おそらく計画的に成り上がった黒ひげのことだ。何かの目的があって、ドラム王国を襲撃したと見るべきだろう。
そこで考えられるのが、彼自身が持つ「異形の体」に関することだ。黒ひげは、生まれてから一度も寝たことがないといわれ、白ひげ海賊団のマルコも「体の構造が異形」と話していた。
そして、かつてのドラム王国といえば“医療大国”である。黒ひげの異形の体が生まれ持ったものなら、その件でドラム王国を訪れた可能性もありそうだ。
旧ドラム王国での出来事であれば、ワポルやDr.くれはが確実に知っているはず。それに黒ひげは、いずれルフィらの前に立ちはだかる可能性も高く、そのとき真実が明かされるのかもしれない。
『ONE PIECE』の物語のなかには、伏線になりそうな意味深な描写が随所に散りばめられている。今回紹介した物語最序盤に描かれたシャンクスや黒ひげの行動についても、解き明かされる日が来るのが楽しみだ。