8月30日『金曜ロードショー』で再放送! スタジオジブリ『天空の城ラピュタ』知られざる驚きの裏話 “驚きのドーラの姿”に、“謎に包まれたパズーの母親”も…の画像
© 1986 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli

 1986年公開のジブリ作品『天空の城ラピュタ』は、空に浮かぶ伝説の島“ラピュタ”をめぐる冒険スペクタクルだ。空に島が浮かんでいるというだけでもワクワクするストーリーの本作。「飛行石」や「ロボット兵」など、子どもながらに胸をおどらせていたのを、いまでも覚えている。

 今回はそんな『天空の城ラピュタ』にまつわる、驚きの裏話をご紹介していこう。

■ドーラの若い頃は美女!? 自室に飾ってあった肖像画

 飛行船・タイガーモス号の船長で空中海賊を束ねる女ボスのドーラは、飛行石を追ってシータとパズーを追い回すキャラとして登場する。ピンク色のおさげと、迫力のある声がかっこ良く、海賊とはいえ姉御肌で懐が深い彼女の人柄は多くのファンに愛されている。

 当初、彼女はシータとパズーの敵のような存在だったが、途中から軍を相手取り共闘することとなる。

 ムスカに奪われた飛行石を取り返すため、2人を自身の飛行船に乗せてくれたドーラ。空中海賊としてラピュタに眠る財宝を狙っての行動だったが、彼女がいなければシータ奪還は不可能だっただろう。

 そんなドーラだが、作中でシータに対し、“若い頃の自分にそっくり”と発言したことがあった。これは容姿のことではなく、シータの健気な行動に対しての発言だったものの、清楚で儚いシータと豪快で剛腕なドーラのイメージがどうしても結びつかず、首をかしげた人も少なくないだろう。

 しかし実はこの発言、あながち間違いではなかった。飛行船での一幕で、ドーラの自室に彼女の若かりしころの肖像画が飾られているのだが、そこに描かれていたドーラの姿は、まさにシータそっくり。

 青いバンダナを頭に巻き、勇ましくポーズを決める若かりしころのドーラ。シータのような奥ゆかしさはあまりないように感じられるが、勝気な表情も魅力的な美女であることは間違いない。

 一瞬で過ぎてしまうシーンなので、ぜひ目を懲らして確認してみてほしい。

■気づいてた? 実は登場していたパズーの母親

 パズーといえば、一人暮らしで両親はすでにこの世を去っていることが明かされている。パズーの父親といえば、かつて「竜の巣」のなかにラピュタがあることを発見した冒険家だが、ラピュタの存在を信じない人たちに詐欺師扱いされたのち、亡くなってしまった。

 そんな父親の遺志を継ぎ、ラピュタを見つけようと奮闘するパズー。彼を語る上でも、父親の存在は大きなものだろう。

 一方、パズーの母親については触れられることはなかった。話の脈絡からすでに故人であることは確かだが、謎に包まれた存在だ。

 しかし、そんなパズーの母親が作中に一瞬だけ登場していたのをご存じだろうか。それが、パズーの家でシータが写真を見ていたシーン。父親が撮ったラピュタの写真の下に、女性の写真が飾られているのだが、この女性こそパズーの母親という。(本作の絵コンテにも「母」と書かれていた)

 上品な服を着て微笑む優しそうな女性。主題歌にある“まなざし”を彷彿とさせる、優しい目元をした亡き母親の姿に、ぎゅっと胸をつかまれてしまう……。

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