■まさかの覚醒に驚き…『ONE PIECE』ルフィのギア5
最後は、尾田栄一郎さんによる『ONE PIECE』のルフィが見せたギア5だ。
鬼ヶ島でのカイドウとの戦いでルフィはギア4を使い、限界になるまで攻撃を続ける。しかし、カイドウは四皇のひとりだけあって、猛攻にも難なく耐えて倒れることはない。
逆にギア4の反動に耐えきれなくなったのがルフィで、カイドウの渾身の一撃をまともに食らうと立ち上がれなくなる……。そこでカイドウがルフィの敗北宣言をしたことで、ともに戦っていた仲間たちの心も折れかけた。
しかしそんな時、ルフィの体から新たな力が湧き上がる。それがゴムゴムの実に隠されていた秘密「動物(ゾオン)系 ヒトヒトの実 幻獣種 モデル“ニカ”」だ。それまでゴムゴムの実は超人(パラミシア)系と思われていたが、実は動物系だったのである。
ルフィは太陽の神ニカに変身し、再びカイドウに戦いを挑む。天井から巨大な手が飛び出して龍になったカイドウを掴むシーンはかなり盛り上がった。
そこからのルフィは戦いを楽しむかのように、これまでの能力の性質を活かしつつ、強化された攻撃を繰り返す。最後は、ルフィ渾身の一撃「ゴムゴムの猿神銃(バジュラングガン)」によって、カイドウは天空から地中奥深くのマグマ溜まりに叩き落とされ敗北。こうしてワノ国が無事解放されることになった。
ルフィのゴムゴムの実がまさかこんな覚醒の仕方をするとは予想もしなかったので、この復活劇にはかなり興奮した。単行本103巻でこの覚醒シーンを見せてくれたので、ここまで覚醒しない主人公も珍しい……。
主人公の覚醒は、人気作品には必須の流れかもしれない。とことん追い詰められてからの逆襲……それを読者も望んでいるからだ。みんな圧倒的な力での逆転劇が大好きということだろう。