■海兵に賞金を懸ける危険な組織・クロスギルド

 驚くべき強運で四皇にまでなった「千両道化のバギー」が代表を務めるのが、「クロスギルド」である。といってもバギーはちょっとした手違いでお飾りの社長になっているだけであって、実質的なトップは「鷹の目」ことジュラキュール・ミホークとサー・クロコダイルである。その他のメンバーも、ダズ・ボーネス(Mr.1)、ギャルディーノ(Mr.3)、インペルダウンの脱獄囚など、一癖も二癖もある人物ばかりだ。

 この組織の最大の特徴は、海兵に懸賞金をつけることだ。これによって海兵は常に危険にさらされる羽目になる。実際、Tボーン中将は海兵狩りの犠牲になって命を落とした。バギーはこの組織を結成したために四皇の一角になっており、政府がいかに危険視しているのかがよく分かる。

 バギーは107巻1082話「取りに行こうぜ!!」でひとつなぎの大秘宝(ワンピース)を「取りにいくぞォ!!!」と宣言しており、本格的に海賊王を狙い始めた。大物たちが所属している組織ということもあり、夢を生きる男バギー率いる「クロスギルド」は今後台風の目となりそうだ。

■世界最高権力・五老星

 世界政府を作った20人の王。そのうち19人の末裔の一族は「天竜人」と呼ばれ、聖地マリージョアで暮らしている。中でも最高権力者として君臨しているのが「五老星」である。「エッグヘッド編」では五老星が正式に登場し、彼らが恐るべき戦闘力を持っていると判明した。特殊な能力の持ち主であり、ニカ状態のルフィでもなかなかダメージを与えられないほどなのだ。

 彼らは、空白の100年や、Dの名が持つ意味についての情報が露呈することに異常な危機感を見せる。バスターコールを発令したり、CP0を送り込んだりと、直接的な行動ですべてを闇に葬り去るのだ。また、ルフィたちはオハラの生き残りであるロビンの存在やルフィがニカ化したことなどで、五老星から危険な存在としてマークされている。 

「イム様」との関係性や特殊な正体、高い戦闘力、隠している事実など、五老星はストーリー上でも極めて重要だ。戦闘にも本格参戦しつつあるため、最終章では彼らが隠したがっている秘密が次々と明かされていくだろう。

 

 数多くの人物の思惑が絡み合っている『ONE PIECE』。各組織の動きも活発化し、それぞれの詳細も明かされてきている。最終章では、ルフィたちとこれらの組織がはげしくぶつかり合うことになるだろう。今後の展開からも目が離せそうにない。

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