『ドラゴンボール』読者も忘れてた「意外な初期設定」“舞空術”は鶴仙流の奥義だった、“かめはめ波”が効かない人物も…の画像
『DRAGON BALL』#1(ポニーキャニオン)

 鳥山明さんが描いた『ドラゴンボール』は、世界的にも有名な少年漫画の金字塔だ。筆者も含め「内容をそらで言える!」という人も多いだろう。

 いまや『ドラゴンボール』といえばバトル漫画のイメージが強いが、初期はほんわかした冒険ストーリーがメインだった。そのため、後半では当たり前に登場する設定も、初期のころを読み返してみると「そんな設定だったっけ!?」と、驚いてしまうことも。

 そこで今回は、『ドラゴンボール』に登場する意外な初期設定を振り返って紹介したい。

■修行で習得したのではない!? “舞空術”は鶴仙流独特の奥義

 本格的なバトル漫画になった『ドラゴンボール』の世界では、後半の主要登場人物はほぼ全員空を飛べる。修行を繰り返すうちに空を飛ぶ能力も身につけたように見えるが、実は空中を飛ぶ技はかつての悟空たちのライバル、鶴仙流独特の奥義であった。

 舞空術が最初に登場するのは、亀仙人率いる悟空たちと、そのライバルである鶴仙人の弟子である天津飯たちが挑む、第22回天下一武道会でのシーンだ。

 亀仙人扮するジャッキー・チュンの戦いを偵察する天津飯と餃子。その体は宙に浮いており、その様子を見た悟空とクリリンは驚く。その後、クリリンと餃子が戦うシーンでは餃子がふわふわとずっと宙に浮いており、それを見た亀仙人は「あれぞ鶴仙流独特の技 舞空術じゃ…」と呟いている。

 その後、悟空やクリリンたちは成長するとともに舞空術を体得することとなる。とくに悟空は天下一武道会にてマジュニア(ピッコロ)との最終決戦で舞空術を披露し、マジュニアを場外に出して優勝した。

 登場時は嫌なキャラクターとしての印象が強い鶴仙人一味であったが、彼らの奥義によってキャラたちが強くなったことは否めないだろう。

■モテキャラなのに…実は女性が苦手だったヤムチャ

『ドラゴンボール』に登場するヤムチャといえば、いわゆる“かませ犬”的なキャラクターとして有名だが、実は作中屈指のイケメンでもある。

 その証拠にブルマが一目見てドキドキした相手でもあり、のちに、“顔が良いからモテる”というエピソードをブルマの母も証言している。

 しかし登場当初、ヤムチャは女性が苦手なキャラクターだった。悟空と戦いの最中にブルマと出会ったシーンでは、カーッと赤くなって足はガクガク、あがり過ぎてその場を撤退するしかなかった。ヤムチャがドラゴンボールを集めることにしたのも、「女の前にいってもあがらないようにしてほしい」という願いを叶えるためだったほど。

 しかしその後、ブルマと付き合いはじめたヤムチャは長髪を切って、さらなるイケメンに。長期においてブルマと付き合いつつも浮気を繰り返す(!?)など、すっかり女性にモテるキャラクターになったのである。

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