梅雨も明け、いよいよ夏本番。そんな今日、7月25日は「かき氷の日」だ。「夏氷(なつごおり)」とも呼ばれるため、「な(7)つ(2)ご(5)おり」の語呂合わせと、さらに1933年の今日、フェーン現象によって山形県山形市で当時の日本最高気温である40.8度を記録したことにもちなんでこの日に制定いるという。
そこで今回は、「氷」にちなんでバトル漫画に登場する“氷使い”に注目したい。氷使いの多くは、氷の持つ性質から冷静でクール、ときには冷徹なキャラとして登場する。しかしそんな彼らもときには人のために怒り、自分の信念やプライドをかけて戦う“アツい心”をのぞかせるシーンがあった。さっそく見てみよう。
■氷の天才剣士! 幼馴染が絡むと…『BLEACH』日番谷冬獅郎
まず一人目に紹介する“氷使い”は、久保帯人氏原作の『BLEACH』の日番谷冬獅郎だ。
護廷十三隊十番隊隊長の日番谷は、史上最年少で隊長に就任した天才である。氷雪系最強と言われる斬魄刀“氷輪丸”を使い、大気中の水を氷に変えて戦う。解号「霜天に坐せ 氷輪丸」は、めちゃくちゃカッコよかった。
護廷十三隊のなかでも一際若い日番谷は、しばしば副隊長・松本乱菊から絡まれてブチ切れたりはするものの、基本的にはクールで落ち着いているキャラだ。しかし、五番隊副隊長で日番谷の幼馴染でもある雛森桃のこととなると、アツくなり冷静さを失うこともあった。
アニメ第60話「絶望の真実、振り下ろされた凶刃」では、藍染惣右介によって傷つけられた雛森を目の当たりにし、「藍染! 俺はテメェを殺す!」と、“卍解・大紅蓮氷輪丸”で切りかかった。さらに、第293話「日番谷、激昂!憎しみの刃!」、斬魄刀“鏡花水月”によって完全催眠にかけられた日番谷は、こともあろうに雛森に刃を突き立ててしまい、それを仕掛けた藍染に激昂していた。
残念ながら、どちらもそのアツさで我を失い敗北につながってしまった日番谷。しかし普段クールな彼がアツく感情を爆発させるのは、その派手なやられっぷりも含め魅力のひとつといえるだろう。
■ライバルとの対決で父との関係にも変化が『僕のヒーローアカデミア』轟焦凍
堀越耕平氏の『僕のヒーローアカデミア』にも、轟焦凍というアツい氷使いキャラが登場する。
轟焦凍は、雄英高校ヒーロー科1年A組、主人公・緑谷出久のクラスメイトだ。オールマイトに次ぐヒーローエンデヴァーの息子で、父の個性「ヘルフレイム」と母の個性「氷を操る」の両方を兼ね備えた唯一無二の個性「半冷半燃」を持つエリートでもある。
しかしこの優れた能力も、父の「最強の個性を作りたい」という野望から生まれたものだと忌み嫌い、当初はクラスメイトとも積極的に馴染まない一匹狼のどこか影を落としたキャラでもあった。
そんな轟は、アニメ第23話「轟焦凍:オリジン」にて、雄英高校のイベント・雄英体育祭で出久と戦うことになった。初めは父の炎の力は使わず氷の力だけで戦っていたが、出久のアツい気持ちにより「ヒーローになりたい」という自分の気持ちを思い出す。炎の力も使い本気で勝負した轟は出久に見事勝利、凍る心に火が灯った瞬間だった。
その後、職場体験では敢えてエンデヴァーヒーロー事務所へ向かうなど、それまで見ようとしなかった父の“ヒーローとしての姿”に目を向け始める。そしてアニメ第88話「始まりの」では、父・エンデヴァーと脳無・ハイエンド脳無との戦い、満身創痍でもなおヒーローとして戦おうとする父の姿に、轟がテレビ越しに「見てるぞ」と力強く言うシーンが印象的だった。