気弱ないじめられっ子の高校生がヤンキーを従える“伝説の頭”と入れ替わるという、斬新な設定が魅力の不良漫画『伝説の頭 翔』。7月19日からスタートした実写ドラマ版では、主演の高橋文哉さんがいじめられっ子と“伝説の頭”の一人二役を演じるとあって、大きな話題となった。
そんな本作で“レディースの総長”として登場するのが、モデル出身の女優・井桁弘恵さんだ。可憐で清純派なイメージがある彼女だが、今回は腕っ節が強く、激しく相手を罵倒するようなシーンがあるなど普段とは違う“顔”を見せており、こちらも大きな反響を呼んだ。
今回は本作同様、漫画原作の実写化作品にて普段との凄まじいギャップで視聴者を驚かせた“清純派女優”たちを紹介していこう。
■清楚な美女の奥底に眠る“二面性”…『賭ケグルイ』浜辺美波
2014年より『月刊ガンガンJOKER』(スクウェア・エニックス)にて連載されている『賭ケグルイ』は、原作担当の河本ほむらさんと作画担当の尚村透さんのタッグが贈る、新感覚の学園ギャンブル漫画だ。
富裕層の生徒たちが通う学園を舞台に、登場人物たちは金と人望を手にするため、さまざまなギャンブルへと身を投じていく。ギャンブル漫画ではおなじみの心理戦や騙し合いといった展開はもちろん、勝者と敗者を通じて“資本主義”の闇すらも描き切る強烈な作風が特徴的だ。
そんな本作の主人公は、女子高生の蛇喰夢子。おしとやかな風貌をしていながら生粋の“ギャンブル好き”であり、彼女が勝負の場で見せる“二面性”も本作の見どころの一つ。
2018年に実写版ドラマが放送された際、夢子を演じていたのが浜辺美波さんだ。
浜辺さんといえば『君の膵臓をたべたい』や『咲-Saki-』といった人気実写化作品にも出演しており、その清楚なイメージから数多くの美少女役を演じてきた。
美しいルックスからビジュアル面でもぴったりの配役であったが、やはり特筆すべきは夢子というキャラクターの持つ“二面性”を見事に演じきった点だろう。
勝負を前に豹変する浜辺さんの姿はまさに原作漫画さながらで、凄まじいインパクトを叩きつけた。勝負のさなか、相手を前にして笑う彼女の表情はまさに夢子そのもの。美しさの奥底に隠し持った“破滅的衝動”の一端を垣間見せており、凄まじい緩急によって視聴者の度肝を抜いた。
本作はその人気から実写映画化もされている。ぜひこの機会に浜辺さんの魅力的な“怪演”を見てみてはいかがだろうか。
■体当たりな演技にもほどがある!? 『銀魂』橋本環奈
2003年より『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて連載された空知英秋さんの『銀魂』は、異星人が襲来した架空の江戸時代を舞台にした、笑いあり、バトルありのSFコメディ作品だ。
下ネタ、ブラックジョーク満載のギャグシーンと、登場人物たちの過去や因縁が絡み合うシリアスシーンが独特の緩急をもたらす人気作で、2017年から2018年にかけて実写版映画2作が公開されている。
実写映画において主人公・坂田銀時を演じたのは小栗旬さん。そして、ともに活躍する“万事屋”メンバーの一人・神楽には、橋本環奈さんが抜擢された。
“1000年に1人の逸材”と称されるほど圧倒的な可愛さを持つ橋本さんだが、『暗殺教室』や『斉木楠雄のΨ難』、『キングダム』といった数々の漫画実写化作品にも出演している。
橋本さん演じる神楽は、チャイナドレス姿に身を包み「〜アル」という独特の語尾で喋る美少女。一方でその性格はかなり男勝りかつ適当で、作中でも数々の突き抜けたギャグシーンを展開させるキャラクターだ。
そんなギャップ満載の神楽を、橋本さんは文字通り“体当たり”な演技で熱演。“変顔”はなんのその、なんと原作にもあった“リバース”シーンにも果敢に挑戦し、さらに、鼻の穴を深々とほじってみせたりと、これまでとは一線を画す鮮烈なギャグの数々を全力で披露してみせた。
あまりに破天荒に立ち振る舞う橋本さんの姿に、往年のファンも度肝を抜かれたことだろう。