アニメ『鬼滅の刃』の新シリーズ「柱稽古編」が最終回を迎え、残りのエピソードは劇場版三部作として制作が発表された「無限城編」のみとなった。
６月３０日に放送された第八話「柱・結集」では鬼殺隊の面々が鬼舞辻無惨によって無限城へと落とされる場面があり、怒涛のアクションと圧倒的なスケール感で描かれた最終決戦の幕開けは、当日のＳＮＳでも大きな話題に。「無限城編」の公開時期は現段階では発表されていないが、最終章前にこれまでの戦いを原作コミックスやアニメで振り返るという人も多いだろう。
■アニメ「柱稽古編」でも掘り下げられた柱たちの設定
『鬼滅の刃』には、鬼殺隊の中でも最高峰の実力を持つ９人の柱が登場する（「柱稽古編」においては柱は７人になっている）。それぞれの柱がお互いのことをどのように思っているかは『鬼滅の刃公式ファンブック 鬼殺隊見聞録・弐』にて記されているが、今回のアニメ「柱稽古編」では柱同士の関係がよくわかるシーンも多く、設定の内容を裏付けるような興味深いものだった。
まずは、水柱の冨岡義勇。初登場シーンとなる「竈門炭治郎 立志編」第一話では炭治郎を叱咤し、それでも正しい方向に導く立ち位置だったため、「頼れる、かっこいい」というイメージを抱いた人がほとんどだろう。きっと人格者に違いないと思いきや、その実、蓋を開けてみれば彼は柱の中でも一番浮いている存在のようだ。
その原因は、冨岡が基本的に口数が少ないため、それに起因して誤解されやすいということ。決定的だったのが「柱稽古編」第一話での柱合会議で、「俺はお前たちとは違う」と言って退室してしまったことだ。彼からすると「自分は柱とは言えない立場にある」という意味だったのだが、普通に言葉の意味をとると周囲は馬鹿にされているような気持ちになってしまう。
こういったことは作品内で描かれている以外にも往々にしてあるのだろう。『鬼殺隊見聞録・弐』では、冨岡の「全体的な打ち解け度数」は柱の中でもっとも低い「３０％」となっていた。皆が「暗い」「無口」のようなことを評する中でも、蛇柱の伊黒小芭内と風柱の不死川実弥は明確に「嫌い」と言っており、伊黒は「拙者不幸でござるみたいな顔しててムカつく」、不死川は「自分はあなたたちと違いますみたいな感じが鼻につく」と言っている。
冨岡からすると、この２人については「悪口言われて悲しい」「怒りっぽい」と特に嫌ってはいないようなので、勘違いされやすさが招いた誤解なのだろう。
■伊黒＆不死川は意外と仲良しなコンビ
アニメ「柱稽古編」では、その伊黒と不死川が意外なほど仲が良く描かれており、驚いた人も多いのではないだろうか。第一話のアニメオリジナルシーンでは一緒に鬼の討伐に行き共闘しており、今後の戦いの舞台となる無限城に一瞬入り込む場面もあった。
そんな２人は『鬼殺隊見聞録・弐』でも、伊黒は不死川を「気が合う友達」と思っており、不死川も伊黒を「一番気が合う」と評価しあっている。「柱稽古編」でも夜な夜な２人で稽古や会議を重ねているようで、原作漫画では知れなかった深い交流があったようだ。
また第四話ではその稽古に霞柱の時透無一郎が合流する場面も。伊黒は時透と「たまに話す」ようだが不死川は時透と「あんまり話したことない」ようなので、この深夜の稽古には伊黒から声をかけたのかもしれない。
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