■ギャップが可愛い「隠れイケメン」豊玉高校3年・南烈
全国トップクラスのエースにしては、他チームのエースと比べてモテ感が薄い気がする豊玉のキャプテン・南烈。それは「カリメロ」というあだ名のせいかもしれないし、「エースキラー」の二つ名や、豊玉全体のガラの悪さから来る印象のせいなのかもしれない。
しかし南の胸の内にあったのは、ただただ恩師に戻ってきてほしいという思いだけ。内面は純真すぎるくらいの人なのだ。怪我をさせた流川をわざわざ宿まで訪ね、気まずそうに軟膏を渡す姿からも、少年のような可愛らしい一面がうかがえる。
そんな南は、“一見ガラは悪いけど実はいい人”というギャップで女心を掴んでいそうだ。また、桜木からは茶化されているカリメロヘアだが、この髪型ができる人はオシャレ上級者であることが多い。ギャップにオシャレ、こういうタイプは“可愛い”とかいって、なんだかんだ結局モテていたりもするだろう。
■ワンチャンありそう?「隠れイケメン」山王工業高校3年・松本稔
スターぞろいの山王で、一番のモテ男はもちろんエースの沢北栄治だろう。その陰で注目したいのは、“三井寿の妄言に翻弄された男”としてお馴染みの松本稔。実は「沢北がいなけりゃどこでもエース張れる男」と評されるほどの実力者であり、顔も実はイケメンだ。
沢北がスーパースターなのに対し、松本は山王のなかではさほど目立つタイプではない。しかし、それが逆に親近感を抱かせてモテポイントになるかもしれない。
とくに深津一成や一之倉聡といった個性的すぎる面々が多いなかで、三井に翻弄される松本は良くも悪くも“普通に近い感覚の持ち主”のように感じられる。きっと普段からも、周囲の人にとってはかかわりやすいタイプなのではないか。
つまるところ、山王のなかでは一番“ワンチャンありそう”だと感じさせるのが松本だ。いささか失礼な話ではあるが、これもこれでモテの一つの形だろう。
魅力的なキャラが多いなか、恥を忍んで彼らと同年代だったころの気持ちに戻り、「渋イケメン」「隠れイケメン」を探してみた。
結局は顔かと言われれば、そういうところもあるが、たとえば陵南の越野宏明なんかはまぁまぁイケメンだが我が強そう……など、当時、若い浅知恵なりに一生懸命考えてもいたようだ。とりあえず、陵南の魚住や山王の河田雅史の魅力に素直に惹かれるようになった今は、あの頃より大人になれているのかな、と思う。