ゆでたまご(原作:嶋田隆司氏、作画:中井義則氏)による人気漫画の『キン肉マン』。約32年の時を経ていよいよ本日7月7日から新作アニメ『キン肉マン』完璧超人始祖編が放送開始されることとなり、さらに注目が集まっている。
さて、『キン肉マン』といえば連載当初はギャグ路線の漫画だった。だが、物語が進みバトルメインになってからはプロレスでの試合が基本路線。シングルマッチも良いが、タッグ戦でも熱いバトルが繰り広げられていた。
キン肉マンとテリーマンの名コンビ「ザ・マシンガンズ」はもちろんのこと、同じくらい絆のドラマに感動した“思い出の名タッグ”を振り返ってみよう。
■普通に戦えば間違いなく史上最高のタッグだった…「マッスル・ブラザーズ」
最初は「夢の超人タッグ編」に登場する「マッスル・ブラザーズ」だ。アシュラマンとサンシャインによって正義超人の友情パワーが奪われてしまい、キン肉マンは頼みのテリーマンにも振られてしまって誰ともタッグを組めない。
そこへ颯爽と登場するのが、師匠でもあるプリンス・カメハメだ。彼はどこから聞きつけたのか正義超人のために一肌脱ぐことを誓い、「キン肉マングレート」としてキン肉マンとタッグを結成する。
その華麗なテクニックは健在で、一回戦の四次元殺法コンビ戦ではわがままになりやすいキン肉マンを諭すなど、常に冷静沈着。観戦しているライバルたちにも只者ではないと思わせるほどだった。マーシャル・アーツ・キックからのローリング・ソバットと、打撃技がカッコいい。極めつけはキン肉バスターからのマッスル・ドッキングだ。
カメハメはその後も正義超人を助け続けるが負傷し、遂には力尽きてしまう……。そして、テリーマンに2代目グレートとしてマスクを授けるのだ。カメハメはテリーマンがその実力に納得するほどの人物であり、老体からくる疲労を感じながらも最期まで正義超人の友情パワーを取り戻すために尽力した。
キン肉マンとテリーマンの友情コンビも最強だが、カメハメも普通に戦えばネプチューンマンといえども苦戦したのは間違いないだろう。なんといっても試合中に暴走しやすいキン肉マンを唯一止められるのが、カメハメの強みといえるものだった。
■キン肉マンとロビンマスク! ある意味夢のコンビだった「ブルー・インパルス」
次は「キン肉星王位争奪編」に登場した「ブルー・インパルス」だ。これは準決勝の技巧チームとの対決で、キン肉マンとロビンマスクがタッグを結成している。
当時は、嶋田氏が病気で休載。3カ月ぶりの連載再開がされたときでもあり、試合中にもかかわらずロビンマスクがハンモックで休んでいたシーンが茶目っ気たっぷりに描かれていた。しかも、コーナーポストに仮面を放置して熟睡……怒ったキン肉マンに放水されたロビンマスクは、“3カ月もつっ立ってたからつい眠くなった”なんて、言い訳をしているのも面白かったな。
さて、この二人はライバルでありながら、超人オリンピックの優勝コンビでもある。まずはキン肉マンゼブラに、日英クロス・ボンバーを浴びせる。これがまた頼もしく嬉しいシーンで、2人のライバルで因縁の相手でもあるヘル・ミッショネルズを彷彿とさせたものだった。
だが、技巧チームも黙ってはいない。キン肉マンゼブラがキン肉族三大奥義のマッスル・インフェルノでキン肉マンにダメージを負わせ、パルテノンが“人体化石封じ”というとんでもない荒技を繰り出してくる。
これは、触れると化石化するという恐ろしい技だった。ロビンマスクはキン肉マンを救うため、自らが柱のなかに封じ込まれてしまう。しかしここでアノアロの杖を使い、柱を粉砕して脱出。いつも思うのだが、ロビンマスクって鎧とアノアロの杖は反則ではないんだろうか……本当に英国紳士なのか?
このキン肉マンゼブラは金の力を信用しており、ロビンマスクとラーメンマンを金で買収しようとする。しかし二人は金では買えない友情ダコを見せつけ、最終的に場外に放り投げられたキン肉マンを友情の握手(シェイクハンド)で助けて勝利に導くのだった。
何にせよ、キン肉マンとロビンマスクという夢のコンビは最高といえるものだったな。