■懐かしい煉獄さんの声に関連ワードもトレンド入り

 映像、音、声優の芝居と、最終回の60分間についてSNSでは「映画のクオリティ」という声も上がっていた。その出来の良さに素直に感動する一方で、無惨が丸焦げにされたり頭を吹き飛ばされたりする描写はあまりに容赦がなさすぎてビビってしまうほどだ。

 この後、MY FIRST STORY × HYDEによるオープニング曲『夢幻』がエンディングとして流れ、視聴者の盛り上がりは最高潮になったが、CMの後に流れたおまけコーナー「大正コソコソ噂話」に度肝を抜かれた人も多かったようだ。

『柱稽古編』ではこれまで毎週、各回にメインで登場した柱に関する小ネタが紹介されていたが、シリアスなエンディングの後に始まった「大正コソコソ噂話」では、なぜかこのタイミングで第五話で登場していた恋柱の甘露寺蜜瑠が紹介された。

 そこでは甘露寺がかつて、炎柱の煉獄杏寿郎の継子だったことが明かされる。そのまま甘露寺は「柱の紹介だったら煉獄さんの紹介もしないとなんじゃない?」と炭治郎に告げ、まさかの煉獄のコソコソ話が始まった。

 そこでは煉獄も大食らいであることが明かされ、かつて煉獄と甘露寺が釜いっぱいに炊いたサツマイモご飯を2人で食べたという小ネタが紹介された。煉獄の声で久しぶりに「わっしょい!」が聞けたのはファンにとっては感涙ものだろう。

 サプライズはこれだけではない。その後、どこからか煉獄の声がし「懐かしいな。俺も覚えているぞ。いよいよ鬼舞辻との戦いだな。頼んだぞ」と2人を鼓舞したのだ。「今煉獄さんいたよね…夢じゃないよね?」と驚く甘露寺と炭治郎。煉獄はいつも鬼殺隊を見守ってくれているようにも感じられる演出だった。

 最終回にしてあまりに粋すぎる突然のファンサービス。まさかここで新規ボイスが聞けるとは誰が想像しただろうか。

 その後、画面が変わり、『鬼滅の刃』というメインロゴに「無限城編」というロゴが付け加えられ、「劇場版」という文字が浮かび上がった。多くのファンが期待していた通り、最終決戦は劇場版で描かれる。無限城編は三部作予定だということも明かされた。

 放送中から、SNSでは「鬼滅最終回」「産屋敷ボンバー」「あまね様」「珠世さん」「鬼滅の作画」「煉獄さん」「劇場版三部作」などの関連ワードがトレンドを埋め尽くしていた。まさしく日本中が見守った最終回だったと言えるだろう。

『柱稽古編』の終わり方があまりに劇的すぎたため、劇場版が待ちきれないという人は多そうだ。通常のアニメ放送でもこれだけのクオリティを提示してくれる『鬼滅の刃』のスタッフだからこそ、最高の“最終決戦”に期待したい。

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