■ANAとのタイアップ企画も実施

 放送後、SNSでは「紙飛行機」がトレンド入りを果たした。また6月5日には「柱稽古編」放送連動施策「霞柱・時透無一郎の “飛ばそう!紙飛行機”」として、ANAとのタイアップで就航していた「鬼滅の刃 じぇっと」デザインの紙飛行機が作れる型紙がダウンロードできるという異例の企画も発表された。

 無一郎の紙飛行機については、公式ファンブックの人物録の欄に小さく「趣味:紙切り、折り紙(死ぬほど飛ぶ紙飛行機が作れる)」と描かれていた程度。この設定が広げられ、隊士たちとの交流につなげて演出された。

 また今回は原作漫画にはない柱同士の稽古シーンも。風柱・不死川実弥が風の呼吸「肆ノ型 昇上砂塵嵐」を繰り出すと、蛇柱・伊黒小芭内は蛇の呼吸「伍ノ型 蜿蜿長蛇」で応戦する。

 その後、無一郎VS不死川&伊黒の稽古も描かれた。それぞれが身軽に攻撃を避けたかと思えば、砂煙の中で火花が散る。アニメ『鬼滅の刃』の中でも高評価を得ている呼吸を使った際のエフェクトが大迫力で描かれ、戦闘シーンが待ち遠しい視聴者を大いに喜ばせた。

 また稽古のあとはそれぞれの柱稽古の様子を報告し合うなど、柱らしい責任感のある一面も見せている。彼らが夜な夜な稽古をしている真面目さと、第一話から仲の良い様子を見せていた不死川&伊黒だけでなく、無一郎も2人といい関係なのが示唆されたのは、原作でもなかなか描かれなかったところだ。

 さて、「柱稽古編」では名もなき隊士たちが稽古に取り組む様子が、短尺ながらきちんとそれぞれの個性を感じるように描かれている。毎週一度きりしか登場しないとはいえ、それぞれの性格にちゃんと愛着がわくように丁寧に描かれており、モブとはいえ顔の描き分けもきちんとなされている。

 また、こうした末端の隊士の心情を描くことで、あらためて鬼殺隊の組織とはどういうものなのか、どういった人が多くいるのかを感じることができる。

 次回第五話「鬼を喰ってまで」では、恋柱・甘露寺蜜璃の稽古が始まる。この調子だと、来週も甘露寺の新たな一面が見られるようなアニオリ展開が盛りだくさんだろう。原作漫画では柔軟をメインにした稽古のようだったが、はたして炭治郎は甘露寺とどう関わり、また、モブ隊士たちは稽古にどのように取り組むのか。次回も隅から隅まで見逃せない。

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