■封印された必殺技「廬山亢龍覇(ろざんこうりゅうは)」
最後は、龍星座(ドラゴン)の紫龍の必殺技「廬山亢龍覇(ろざんこうりゅうは)」の習得シーンを紹介したい。
亢龍とは、天空高くのぼりつめた龍のこと。そして「廬山亢龍覇」は、相手を羽交い絞めにし、まさに亢龍のように飛び上がり、摩擦熱によって自分もろとも相手を消滅させる大技だ。かつて修行中小宇宙を高め過ぎた紫龍は、無意識にこの「廬山亢龍覇」を出しそうになり一度危険な状態に陥りかけた。その際、師・童虎からは「禁じ手としておまえの体内に生涯封印をせい!」と強く命じられている。
「黄金聖闘士編(十二宮編)」で、黄金聖闘士・山羊座(カプリコーン)のシュラと激突した紫龍。しかし、どんなものでも切り裂くシュラの手刀「聖剣(エクスカリバー)」に、最硬を誇る「龍星座(ドラゴン)の盾」もあっさりと真っ二つにされる。
追い詰められた紫龍だったが、小宇宙が高まりその背中には昇竜の姿が浮かび上がる。そして、シュラを羽交い絞めにすると「おまえもつれていくぞ!!」とシュラもろとも天高く舞い上がり、禁じられた必殺技「廬山亢龍覇」を放ったのだった。
ちなみにこの結末は、紫龍の自分の命をもいとわない行動をきっかけにシュラが改心。自分が身につけていた山羊座の黄金聖衣を与えることで紫龍を助け、その結果シュラだけが燃え尽き死亡している。
今回は『聖闘士星矢』命がけの必殺技習得シーンを3つ紹介してきた。その他には、鳳凰星座(フェニックス)の一輝の「鳳翼天翔(ほうよくてんしょう)」やアンドロメダ星座の瞬の「ネビュラストリーム」や「ネビュラストーム」も有名だ。どの技も命がけのド派手な必殺技で、本作を象徴するような格上の強敵相手に一発逆転の魅力があった。