■2年前とはまるで別人!『ONE PIECE』ゾロ
最後に、尾田栄一郎さんの漫画『ONE PIECE』からロロノア・ゾロを紹介したい。
「シャボンディ諸島編」では、ルフィが天竜人を殴るという前代未聞の行動に出たことで、彼らと海軍たちとの大規模なバトルが勃発する。そんな中姿を現したバーソロミュー・くまの能力によって、麦わらの一味はそれぞれ世界各地に飛ばされ、バラバラになってしまった。
クライガナ島・シッケアール王国跡地に飛ばされたゾロは、「2年後にシャボンディ諸島で」というルフィからのメッセージを受け、その日までにもっと強くなることを誓う。そして因縁のある相手で世界最強の剣士として知られるジュラキュール・ミホークに頭を下げ、彼に修行をつけてもらい始めた。
それから2年の時が流れ、ついに麦わらの一味がシャボンディ諸島に集結する日がやってくる。登場するなりゾロが巨大なガレオン船を真っ二つにするシーンは、かなり印象的だ。
その後またしても海軍に追いかけられ、2年前に苦戦した人間兵器・パシフィスタと鉢合わせしたゾロとサンジ。かつてはルフィとゾロ、サンジとの合体技でも軽傷しか与えられず、麦わらの一味が総攻撃を仕掛けてようやく倒せた相手である。しかしそんな敵を、この再戦ではゾロとサンジだけであっさり倒してしまった。
サンジとの同時攻撃ではあったが、2年前のゾロより圧倒的な成長を感じる。しかもその後しばらくは本気で戦闘しているような描写はなく、まだまだ余裕な雰囲気があるのもすごかった。
成長後のバトルシーンで敵を圧倒する姿は何回見ても飽きない。勝負は一瞬で決まってしまうが、それまでの積み重ねがひしひしと感じられるのが魅力的だ。人間としての変化も伝わってきて、どこまで成長していくのか目が離せなくなる。