■ゲームボーイアドバンス最後に出た新定番『リズム天国』
ゲームボーイアドバンスでは2006年8月3日に発売された音楽ゲーム『リズム天国』を振り返りたい。
任天堂のアドバンス最後のタイトルではあるものの、発売されたのは2004年に生まれたニンテンドーDSがすっかり浸透していた時期。そのため注目度はいまいちであった。だが、リズムゲームとしては斬新で、他の音ゲーとも違う、手軽かつ中毒性の高いゲーム性でプレイヤーから高い評価を獲得。その後、DSでの『リズム天国ゴールド』、Wiiでの『みんなのリズム天国』などシリーズ化された。
ゲームは、音楽にあわせて手拍子を合わせるようにリズムよくボタンを押すというシンプルなもので、実は本作は、音楽プロデューサーのつんく♂氏が企画書を任天堂に持ち込み、制作したタイトルでもある。2015年のニンテンドー3DS『リズム天国 ザ・ベスト+』以来、シリーズは途絶えているが、つんく♂氏は2021年にTwitterにて「令和版、作りたいねぇ〜。あの頃のメンバー、みんな元気かな。」とつぶやいていた。
ゲームボーイアドバンス最終作にして、長く愛されるゲームシリーズとなった『リズム天国』。その最新作が作られる日を待ちたいところだ。
■任天堂とトレジャーのいいとこ取り!NINTENDO64『罪と罰』
最後は2000年11月21日に任天堂から発売されたNINTENDO64ソフト『罪と罰〜地球の継承者〜』。開発元はメガドライブの『ガンスターヒーローズ』や『幽☆遊☆白書 魔強統一戦』、セガサターンの『ガーディアンヒーローズ』などを手がけた「トレジャー」で、任天堂の親しみやすさと、トレジャーの一味違った捻りの効いた作風が見事にマッチしたゲームだ。
横に移動しながら攻撃をかわしながら、奥に進んでいくというスクロール方式のシューティングアクション。照準は、ガンシューティングのように画面全体を標的にできるようになっている。移動と照準のマルチタスクが求められる心地よい難易度が楽しめるゲームだ。
その独特なゲーム性もさることながら、荒廃した地球を舞台にした、クリーチャーと武装組織との三つ巴が描かれる難解な物語や、二転三転する展開など、ストーリー的にも本格的かつユニークな名作である。
Wii末期には『ドラゴンクエストXオンライン』が、WiiU末期には、Switchとのマルチ展開ながら『ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド』が発売されている。後継機発売後のSwitchでは、どんな“遅れてきた名作”が登場するのか楽しみである。