■“お金”のために呪いと戦うクールビューティー…『呪術廻戦』冥冥

 2018年より『週刊少年ジャンプ』で連載が開始した芥見下々氏の『呪術廻戦』は、世界の闇を生きる“呪術師”たちの戦いを描いた大人気バトル漫画である。

 本誌では物語も佳境に突入し、ますます熱い展開からファンを魅了している本作だが、中でもお金のために戦うことを公言しているキャラクターといえば、1級呪術師として活躍する女性・冥冥だ。

 編み込んだ長い白髪と抜群のスタイルが特徴的な美女で、本作の人気キャラ・五条悟の先輩にあたる人物である。

 彼女はどこにも所属していないフリーの呪術師として活動しており、呪術師の家系出身ということもあってその実力はかなり高い。生得術式である“黒鳥操術”によって大量のカラスを操り、索敵や偵察はもちろん、カラスそのものを武器とした攻撃術も駆使するなど、かなり応用の効く戦闘法を見せつけている。

 そんな彼女が戦う理由は、ずばりお金。実はかなりの守銭奴で、お金を積まれれば大抵のことは引き受けてしまうほど、金に重きを置いている。

 趣味が“札勘(紙幣を数えること)”だったり、ストレスの種が“税金”だったりと、徹頭徹尾、お金を増やすことを重要視する人物なのだ。

 しかし一方で、ただお金に汚いだけではないのも、彼女の個性的な点だろう。冥冥は貯金を一種の“ゲーム”のように楽しんでおり、金を人類共通の価値観として自身の判断基準に据えているのである。

 ある意味で分かりやすい人物でもあり、どんなに混沌とした状況においてもお金という軸を頼りに、ぶれることなく行動していく。彼女にとってお金は嘘をつくことのない絶対的な存在であり、それを託した相手を“信頼”するかどうかを見極めるために欠かせないものなのだ。

 その立ち振る舞い同様、お金についての考え方までもどこかスタイリッシュな、実力派キャラクターといえるだろう。

 我々の世界でも誰もが追い求める“お金”だが、漫画作品のキャラクターたちも戦いを通して、あの手この手でお金を手に入れようと奮闘している。

 ときに健気に、ときに強欲に……。お金のため日々戦い続けるその姿に、ぜひ注目してみてほしい。

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