6月1日は、1875年の気象庁の前身・東京気象台での業務開始を記念して、「気象記念日」として制定されている。気象は我々の生活において重要なもので、天候の動向を知らないと損をする場面も多い。
「天候を自在に操れたら便利だろうな」と想像した経験がある人は少なくないはずだ。そして漫画やアニメのキャラには、まさにそんな便利な能力を持ったキャラもいて、おもに戦いの中でその力を活用している。
そこで今回は、ある意味反則的ともいえる“天候を操るキャラ”を紹介していきたい。
■『ジョジョの奇妙な冒険』ウェザー・リポート
荒木飛呂彦氏による『ジョジョの奇妙な冒険』(集英社)には多くのスタンドが出てくるが、中でも第6部に登場したウェザー・リポートのスタンドは最強に近い。その理由は、広範囲に渡り雨を降らせたり、霧を出したり、風を起こしたり、雲を操ったりできるからだ。
しかもその特徴を活かして、竜巻によってヤドクカエルを降らせるという応用もできるからすごい。相手もそんなものが空から降ってくるとは夢にも思わなかっただろう。これが可能なのは、ウェザー・リポートの気象操作が精密で広大だからだ。ハイウェイを走る車を止めるため30km先を狙って集中豪雨を降らせるなどの使い方からもそれが分かる。
さらに、ウェザー・リポートの能力の怖さはそれだけではない。なんと大気中の成分の濃度まで変化させられるのだ。人間は空気の酸素濃度が変化すると生きられなくなってしまう。それを見事に利用していた……。
誰にも倒せないと思われたプッチ神父を倒せたのも、この能力があってこそだ。プッチ神父のスタンド「メイド・イン・ヘブン」には時を加速させる能力があり、彼にとってはあらゆるものが止まっているかのように見える。そのため、時を止めない限り誰も彼のスピードに追いつけないのだ。
しかしウェザー・リポートの能力で空気中の酸素濃度を上昇させたことで、プッチ神父の動きを止めるのに成功した。周りの空気そのものを弄られてしまっては、いくら速く動けても関係ないというわけだ……。
他にもヘビー・ウェザーといった、サブリミナル効果を引き起こす虹を発生させ、それを見たあらゆる人間に「自分がカタツムリになった」と思い込ませるという能力もある。こうして改めて振り返ってみると、ウェザー・リポートが恐ろしいスタンドであることがよく分かる。
■『からくりサーカス』ハーレクイン
次は藤田和日郎氏による『からくりサーカス』(小学館)に登場するハーレクインの能力だ。こちらも気象操作を能力としていて、頭の角に仕込まれた装置によって気象を操る。
自然の気象を操るのとは違ってみずから作り出すので、室内でも雷、風、雨、霧と自由自在に気象操作を行う事ができるのが特徴的だ。しかも嵐までも起こすことができるので、「最後の四人」と呼ばれた最強の自動人形の中でも特に手強い。
彼が放つ攻撃の中でも落雷は一撃必殺の力を持つほどの威力を誇り、食らったら無事では済まない。しかし、天候の操作は前述の角によっておこなわれているので、そこが弱点だというのは明らかだ。
実際、作中ではそれに気付いたパンタローネが執拗に角を狙った攻撃をしていた。その結果として鳴海との戦いの際に角が破損し、返り討ちにあって敗北してしまう。
やはり装置のおかげで使える能力だと、破壊されたらそこで終わりということだ。それでも意図的に気象操作ができるというのは魅力的な力である。