内山さんが考える、映画を劇場で見ることの醍醐味

――内山さんは映画がお好きということですが、いまお話されたように、映画を劇場で観ることの醍醐味とは、具体的にはどんな部分にあると思いますか?

内山「まず、通り一遍の言い方をすれば、大画面で映像を観ることができて、なおかつ音響も良いという部分だと思うんです。とくに今回の『デデデデ』に関して言えば、映像も音響もすごく作り込まれているので、劇場で観ることで鑑賞体験の向上につながると思います。やっぱり映画として設計されている作品は、当然、劇場で見ることで一番ポテンシャルを発揮しますからね。それだけでも劇場に足を運ぶ意味があると思います。」

――そうですね。

内山「あと、劇場で映画を見ると、自分を拘束できるという利点もあるなと思っています。今は配信サービスもとても便利ですが、どうしても家で見ていると、再生をいったん止めてしまったり、巻き戻してしまったりする。

 とくに情報量が多い作品とか、複雑な作品は立ち止まりたくなってしまうんですよね。でも、劇場で映画を見る時は、一時停止も巻き戻しもできないので、集中して映像を見るしかない。映画と純粋に向かい合う瞬間をつくるために、僕は映画館に足を運んでいるような気がします」

――映画館で一気に見るという面白さですよね。劇場で見ていると、ふと見逃してしまったり、セリフをうっかり聞き逃してしまったりもする。だからこそ集中する意味がありますし、そういう不自由さも映画と向き合う良さかもしれませんね。

内山「そうですね。そうやって映画を劇場で観ていただけたら良いんじゃないかと思います」

内山昂輝 撮影/ふたまん+編集部

内山昂輝(うちやま・こうき)/8月16日生まれ、劇団ひまわり所属。声優としての代表作にゲーム『キングダム ハーツ』シリーズ(ロクサス、ヴェントゥス)、『機動戦士ガンダムUC』(バナージ・リンクス)、『ピンポン THE ANIMATION』(スマイル/月本誠)、『ハイキュー!!』(月島蛍)、『呪術廻戦』(狗巻棘)などがある。

■作品情報
映画『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章』
2024年5月24日(金)より全国公開/前章公開中
原作:浅野いにお『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』 小学館『週刊ビッグコミックスピリッツ』刊
監督:黒川智之
シリーズ構成・脚本:吉田玲子
キャラクターデザイン・総作画監督:伊東伸高
〈声の出演〉
幾田りら、あの、種﨑敦美、島袋美由利、大木咲絵子、和氣あず未、白石涼子、入野自由、内山昂輝、坂泰斗、諏訪部順一津田健次郎 / 竹中直人
美術監督:西村美香
音楽:梅林太郎
アニメーション制作:Production +h.

[c]浅野いにお/小学館/DeDeDeDe Committee
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