■三石琴乃出演アニメでたびたび行われるパロディ
『セーラームーン』パロディはまだまだある。特に、月野うさぎを演じる声優の三石琴乃さんが出演した作品は、彼女が演じるキャラがセーラームーンを思わせるポーズや行動をとることが多い。
1991年放送開始のアニメ『ゲンジ通信あげだま』では、三石さんが声を担当したヒロインの平家いぶきが登場するが、彼女がワンダー(スーパー)いぶきへと変身するシーンがセーラームーンの変身シーンと酷似している。
これは声優が同じというだけでなく、脚本の富田祐弘さんが『セーラームーン』の初期の脚本を担当していたことも大きいだろう。体をプリズムのような光が包みながら回転する様子も、ティアラの装着も、何もかもが本家そのままだった。
1999年放送のアニメ『へっぽこ実験アニメーション エクセル・サーガ』17話でも、三石さんが声を担当したエクセルというキャラが、月を背負ってセーラームーンにそっくりな登場をするシーンがあった。敵のツッコミに対して「数年前までこのネタでブイブイ言わせてたのに」ともらすシーンが視聴者の笑いを誘った。
これほどまでに『セーラームーン』がパロディされるということは、それほど知名度と人気が高いということの裏返しだろう。衣装やポーズを見るだけで瞬時に元ネタがわかる作品はそうそうない。改めて作品の持つ力を感じる。